「マインドマップ資格試験勉強法」改
「NLP資格試験勉強法」公式ブログ版2024年12月6日号
本誌はNLPの観点から合格を目指せる勉強法を提案します。
合格者は自らがこれ自身になれる勉強を行えた。
NLPはその人たちに共通する型・パターンにも注目。
本誌で合格を目指す貴方にその型を提案し合格を支援します。
過去問を繰り返して解く勉強をやってどうでしたか
こんにちは、こんばんは。
その結果はいかがでしょうか。
NLP資格試験コーチの近藤です。
前号、合格点をとれる想起力を高める方法は積極的な想起の機会を可能な限り得る行為。過去問を繰り返して解く勉強だとご案内しました。これを実際に実行していかがでしたか。例えば「もうやっているよ」という方は更にやり続けて下さい。そうすることは合格水準を満たせる得点力を高める資格試験勉強法の王道なのだから。
その一方、「知識が足りないのにそれって無理」「参考書や法令集を読みこんでないのにそれって無茶」とする異論があったことも想定できます。学生時代、例題やテストを解く前、授業で微に入り細に入り知識を学び、自宅で教科書や参考書で同様に勉強し、その後に入試問題つまり過去問を解くのがフツウでしたからね。
フツウに知識の蓄積を目指したら
人は自分のフツウに留まることを大いに好む。そのフツウはそこそこ・まあまあであっても、現状維持で特段の努力やそうでなくても嫌なことをせずに過ごせる常識的な快適領域であるから。その快適領域は言うまでもなく勉強の領域にも浸透している。学生時代からそうする事がフツウだったから。
そのフツウ要するに前提から、次期たとえば来年の夏、合格を目指す試験勉強でもその快適領域内でやがて始めるだろう過去問を解く為の知識蓄積に励むであろうし、既にそうしているはずだ。「なぜそう言い切れるの」とお怒りだろうが、次の弊害があっても人は不快をさけて快適領域に留まろうとする度しがたい生き物だから。
でだ、フツウに参考書や法令集をそれらの要点だと思える箇所に下線を施したり蛍光ペンで色づけしたりしながら繰り返して読み、フツウにそれらに関するまとめノートをカラフルな色使いで作り、気がつけば時はすでに今年も残すところ僅かとなった。では、そうした事の結果、効果検証はどうなのだろうか。
実に悲しいフツウな勉強法の結果とは
講座やコーチングで頻繁に拝聴したお嘆きはこうだ。
「予備校は『過去問を解いて』と言うけどゼンゼイ無理」
「年が明けから過去問を解き始めたけど解けないので唖然」
「過去問で正解できる知識と自分の勉強がギャップありすぎ」
その悲歎は私も同様の時期があったので大いに同情できる。
ただ繰り返して読んだり、その状況下で下線を引いたりマーキングをしたり、要点をただ転記してまとめノートを作ったりする勉強法は、海外の効果的な学習に関して検証した結果からして、苦労の割りには効果的でない。で、そのようなフツウに勤しんだ結果と言えば、上記のような悲劇である訳だ。
さて、本試験の日時が刻々と迫り、過去問を解けるようになるための知識を確実に蓄積するすることはどうしたらできるのだろうか。その方法をシン・ティーチング勉強法としてご案内しよう。
結 論
シン・ティーチング勉強法とはティーチング勉強法(自分が勉強した内容を人に教えることでそれより良く覚えられる方法)の改良版だ。「人にレクするのって無理」と多少なりとも自らにコミュ障を覚える人にとってハードルの高い方法でない。そうでなくても「説明する相手がいない」と悩む方法でもない。
そうではなくて一人でできる後述する方法を統合したひとりティーチング勉強法である。すこし負荷がかかるが、筋トレも高負荷である方法が筋肉拡大に有用な様に、試験勉強で特に記憶を強化する点において、自分に教えた体験と教えた内容が強く連合して試験本番でも意識的にそうした知識を想起させる効果的な方法である。
とは言え「ムズイのを自分に教えるってどうするの?」と既にお察しのようにこの勉強法は別のハードルを含む。それは教える内容には既に難点が含まれることだ。これがあるから他人どころか自分に教えることに悩む。他方、時間の有限性からして効果の期待できる先のような勉強法ができるに越したことはない。
シン・ティーチング勉強法の始め方
そこで今回ご案内できるのが以下のシン・ティーチング勉強法だ。これは法規の過去問解法で悩む一級建築士の受験生を例にして言えば、「日影規制の法文って分かんねー(そもそも法文が超ムズ過ぎであるから)」と嘆く自分に「それってこうだよ」と要点の分かった自分になって教える。貴方がやろうと決めれば実行可能な一人でできる極めて効果的な勉強法である。
その法文、(日影による中高層の建築物の高さの制限)第五十六条の二、実に難解なこの法文を事例にして今回の勉強法を見てみよう。自分自身に教えるには、教える自分が法文を理解する事が先決だった。そうする事を怖れる気持ちは、無料で使えるChatGPTなどを次のように使うことで一瞬で解消できる。
法文解説にChatGPTを使う時のご注意
その方法は右のように指示文、区切り線(”””)、説明させたい法文、以上で構成したものをChatGPTへの指示書として送信する。指示文で「中学生に分かるように」とするのが説明させるときのコツだ。
尚、ご多忙の折、貼り付ける法文を手入力など決してしない。公的な法文検索サイトである「e-eov 法令検索」に例えば建築基準法があって、その法文 もpdf形式などでダウンロードできる。ひと手間かけてデータを用意しておこう。ChatGPTの誤答を極力抑制して分かりやすい説明や要約を得られるのだから。
ご用心。「第五十六条の二 を分かりやすく説明して」などと手抜きをしては駄目だ。そうするとChatGPTは似たような例えば採光に関する法文を内蔵知識から採取して誤答(幻覚・ハルシネーション)を痴れっと行う。そのような説明で使用者を知的混乱に招待してくれる。手間を省いては駄目だ。
シン・ティーチング勉強法の深掘り法
その法文にある難解な用語である平均地盤面も「その法文にある平均地盤面って何かを『中学生』に分かるように解説して」と追加プロンプトすると「・・・建物の高さを測るときの基準になる地面のこと・・・」と分かりやすく解説してくれる。日影規制って分からないと悩んでいた自身もザックリ理解できよう。
他にも、理解しにくい用語があれば前述のようにChatGPTに質問をして法文を理解する為に有用な情報を集める。もしその過程で例えば「日影規制と平均地盤面ってどう関係したっけ?」と疑問が湧いたら、ここで取って置きの質問「ファイマンテクニック(これは後述する)で日影規制と平均地盤面の関係を説明して」をする。
すると「日影規制は・・・地面の高さを一つの基準に決める必要があるんだ。ここで使うのが平均地盤面・・・」と実に簡潔に謎解きをしてくれる。以上のようにChatGPTなどを使い倒して、自分が自身にレクするのに必要だった知識を集める。実はそうした質疑応答をすること自体が想起に有用な銘記を支える理解を生成する。
理解は例えば「ストンと腑に落ちた」と呟くように身体感覚を伴う内的な体験・エピソードであるらして、これが意識的に想起しやすいエピソード記憶を生成する。この過程が「理解するのが大事だぞ」と学生時代に耳タコで言われた訳だが、試験勉強においても過去問に正答する想起をする為に不可欠な要諦だ。
ファインマンテクニックの取り組み方
ファインマンテクニックはある対象を十分に理解するための勉強法。この要点は難しいことを簡単な言葉で中学生でも分かる説明ができるようになること。例えば難解な平均地盤面のような概念を簡単な言葉で子どもに教えるつもりで説明する。分からないことを見つけてこれを解消する。簡単な説明を作り直す。この反復をする。
整理するとファインマンテクニックは下のステップを繰り返す。
1.難解だった事をファイマンテクニックで理解する
2.分かりやすい説明をしてみる
3.説明をしにくくする難点を発見する
4.発見した難点の解消する
実は、上記の循環を繰り返すことが、説明したり分からないことを発見したりする過程で説明する側からされる側へと視点を変える。つまり、一人二役をしていて、このこと自体がこれを行う人をして知らぬ間に一人ティーチング勉強法を行わせる。認知を切り替えるメタ認知を起動するので学習効果も高める。
シン・ティーチング勉強法の仕上方
シン・ティーチング勉強法の仕上をする。ファインマンテクニックで疑問や難点を解消済みにした理解したかった内容(事例の日影規制)を自分が自身に対して分かりやすく説明しよう。その際は想起を支える銘記を得やすくする為に感覚をつかうことが記憶構築に資する脳機構から説明で声をだし身振り手振りを加える。
ご注意。「これで分かった」と終わりしては駄目だ。いずれ私たちに忘却の魔の手が及ぶ。そうしては前述の努力が水泡に帰す。そうなることを回避する為に、分かりやすく説明した内容を定期的に想起すること、具体的にはシン・ティーチング勉強法を惹起した過去問を定期的に解くことは、極めて重要である。
シン・ティーチング勉強法でも健闘を祈る。
GOOD LUCK!