マインドマップ化した法文の図解

こんにちは、こんばんは
マインドマップ歴三十年超えの近藤です。
皆さん、マインドマップをどのようにご活用でしょうか。

マインドマップ活用の今と昔

最近、マインドマップはAI界隈でも盛んに活用されている模様。ChatGPTの要約力によった結果をマインドマップの形式で出力するGTPs(特定の用途に特化した結果、例えばマインドマップを作る為のGTP)がChatGPTを活用して仕事をする人たちの衆目を集めている。仕事に関わるコンセプトを一目瞭然にしてくれるのだから。

勿論、ビジネスに限らず、マインドマップは人の思考であるマインドを紙面に図示つまりマップにする独特の書式によって、試験勉強でこれを使う人も多いに助ける。かく言う私も一級建築士の受験生時代に「法規を制する者は学科試験を制する」と言われる法規の試験勉強で大いにマインドマップの恩恵に与った。

マインドマップを自己目的化しない

一方、マインドマップを仕事や勉強で使いこなせるようになるには、「1日一枚マインドマップを書きましょう」とこれを考案したトニー・ブザン先生が述べたように「マインドマップの書き方」とされる独特の書法に慣れる習慣が必要。だが、何につけてもタイパ優先のこの時代にその様に悠長なことをし難いのも事実。

特に、資格試験の受験生は、試験の合格基準を満たせる勉強をすべきだが、その勉強を補助する一手段であるマインドマップを特化して学びこれを習慣化するように手段を目的にする自己目的化を行うべきでない。合格を目指せる可能性は無限に有するが、それを目指す為に使える時間はあくまで有限にしか有していないからだ。

マインドマップ化した法文の図解を公開し始めた訳

他方、前述したように、建築基準法や建築基準法施行令の法文を試験勉強で学んだりそれを業務で読解したりする場合、マインドマップなどで法文を分かりやすく図解することが大いに有用であることも事実だ。法文は恣意的な解釈を極力抑制しようと漏れのない記述がなされる為に極めて分かり難いからだ。

上記のような状況を鑑み、一級建築士の受験生時代にマインドマップを活用した経験と、マインドマップのインストラクター時代に得た知見とから、極めて分かり難いズバリ言って悪文たる建築基準法と建築基準法施行令の法文をマインドマップ化したシリーズを建築士の受験生を援助する事を目的に始める次第だ。

法文をマインドマップ化と前述した理由は、それをマインドマップの書式に則って描き広げるのが目的でない。マインドマップの書式を厳守しようすることで法文の解釈に恣意性が生じることを極力抑制する為に、法文の思考をわかりやすく図式・マップにする書式を公案した世に言うマインドマップ的な図解にしたことだ。

マインドマップ化した法文の凡例と読み方

では、マインドマップ化した法文は図解として目前にどう展開するのか。それを明示したものが「建築基準法と建築基準法施行令 マインドマップ化した法文の判例」と標題をつけた判例のマインドマップ的な図解だ。以降、連作として提示するマインドマップ化した法文はこの凡例にそって提示していく。

このようにマインドマップ化した図解は、特に横書きの法文を冒頭ら順に読解できることを援助できるように意図した。これを左上の(法文標題)と法文番号から読み始めると法文の流れとほぼ一致するように展開した。主語の左側を読んで主語、主語からこの右側上部から下部へと読み進めると法文の語順通りとなる。

マインドマップ化した法文の図解は法文の骨格を明示する

提示するマインドマップ化した法文の図解は、図解にある赤の主語と緑の主語1(法文に依っては青の主語2までに)、述語3に着目すれば法文の骨格を把握できる様にした。事細かく記される為に分かり辛くある法文だがこの骨格をなす主語と述語を認識すれば案外と読解しやすくなるからだ。

また黄色を背景色にした法文の語彙を補足する記述は、法文の骨格を明示できるように、これを主語や述語に係る条件の下層に配置した。法文の中で「語彙(補足する記述)」とされる記述は、英語で先行詞とこれを後置で形容する関係詞、分詞や不定詞との関係をなして法文を複雑にするので、上記のように配置した。

但し、分かりやすくする為に法文の語彙を簡略化したり言い換えたりはしていない。法文をそのままに理解できることを目的として、法文の語彙はそのままに転記した。なお建築基準法と建築基準法施行令の法文は全て2024年9月22日にe-GOV法令検索からダウンロードしたpdfデータをテキストデータにしたものである。

テキストデータにした法文をマインドマップ化するにあたっては、PlantUMLを活用した。これはオープンソースのライブラリである。ソフトウェアの開発で、要素間の関係やシステムの流れや構造をテキストデータから図式化してくれる。これが機能の1つとして含むマインドマップ生成機能を活用した。

UML(統一モデリング言語)の門外漢である私が泥臭く手作業で編集したテキストデータを入力しても、後にご覧になれるマインドマップ化した法文図解を容易に生成してくれる。これを自由に利用させてくれた人達に心より感謝を述べる次第である。