合格を目指せる最適な勉強法は何?

「マインドマップ資格試験勉強法」改
「NLP資格試験勉強法」公式ブログ版2025年4月18日号
本誌はNLPの観点から合格を目指せる勉強法を提案します。

合格者は自らがこれ自身になれる勉強を行えた。
NLPはその人たちに共通する思考と行動にも注目する。
本誌で合格を目指す貴方にその神髄を提案して合格を支援します。

勉強習慣を獲得する脳機構の活用はどんな調子ですか

こんにちは近藤哲生です。前回にその活用を提案をしました。これを実践されて勉強習慣を獲得された場合、今回に提案する勉強法も極めて有用になることは言うまでもない事でしょう。一方、勉強習慣の確立していない人が様々な勉強法の体得を志すことは木に登って魚を捕ろうとする事に似て時間の浪費と言うしかない。そもそもその実践ができない。

他方、勉強習慣は確立しつつも、予備校の模試や答練で合格を確信できるような得点がまだできなかったり、独学で合格を目指していて自分の得点力が合格基準を満たせるのか確信がなかったりする受験生が散見される。「人生は振り返ってしか理解できないが前を向いてしか生きられない@キルケゴール」だから誰もが後悔はしたくない。

時を駆ける受験生によくある悩み

その様相は例えば回し車の上を駆ける小動物に似る。そう「オレ・アタシはハムスターじゃない」と怒鳴りたくもなりそう。でも、私たちは人生と言う回し車の上を走り続けて時を駆ける生き物、人間です。人は時の間や時を通して何かを行い続ける。それは仕事や試験勉強であるがその結果は後でしか解らない。かつ本試験も受験生に必ず到来する。

例えば、建築士の試験日は約3ヶ月後、社労士のそれは4ヶ月後、そのよう各々の受験生に必然なので私は頻繁にこう問われる。
「追い込み期にどんな勉強法が1番良いですか」
「試験勉強の追い込みにはどうするのが効果的ですか」
「合格を目指せる最も効果的な勉強法って何でしょうか」

試験勉強に使えそうな速読法や記憶術ってどうよ

その様な迷いは、ある人を流行の速読講座に誘い、別の人を噂の記憶術に誘う。そうでなければ「合格できるこれだけ要点集」なる魔術あるいは秘儀的な要点収集本に指触を伸ばさせる。しかし、その結果は決して芳しくない。「それで合格できれば誰も苦労はしない」とした嘆きが絶えた事を短見の及ぶ限り私は知らない。

仮にそれらが謳い文句の結果をもたらすのであれば、とうの昔に標準的な勉強法として巷間に流布したはず。だが、そうした事実を寡聞にして私は知らない。合格するまでに長期を要した間、速読法や記憶術もコッソリと試した結果、「それで合格できれば」と私は同様に呟いた。一方で効果的かつ標準的な勉強法も既知だった。

先の問に対して正直な気持ちを述べれば、「何は今ごろ寝ぼけたことを聞いているのだね」とこめかみに青筋を立てたくなる。しかし、それで話を終えては少しばかり非人情だ。毎日の多忙さと受験勉虚の狭間で呻吟する皆さんは立つ瀬がない。そこで今回は追い込み期にも合格を目指せる最も効果的な勉強法を再確認してみたい。

結 論

それがテスト中心の勉強だ。テストは教科書や参考書の例題、特に資格試験の受験生であり予備校をご活用なら模試や答練、そうでなく独学ならそう過去問である。資格試験の予備校で提供されるそれらも予備校独自の過去問に関する傾向と対策の分析から設問が生成されるはず。以上からしてそれは過去問を繰り返して解く勉強だ。

それを繰り返して解く間隔は確認すると次の通りだった。
2回目は1回目から1日後。
3回目は2回目から1週間後。
4回目は3回目から2週間後。
5回目は4回目から1ヶ月後。

勿論、上記は不得意科目の場合に例えば次の様に変えられる。
2回目は1回目から1日後。
3回目は2回目から3日後。
4回目は3回目から1週間後。
5回目は4回目から2週間後。

過去問を繰り返し解く勉強法の特徴と効果

いずれにしても、過去問を繰り返して解く勉強は、これを過去問の解法を忘れかける頃に行う。大事なので繰り返して強調するが「過去問の解法を忘れかける頃に」繰り返すことが肝要だ。そうする受験生はそれをアクティブリコール、つまり積極的に想起する必要に迫られる。想起が記憶の再生と強化を生成するからだった。

記憶や暗記に関して、「それって頭の抽斗に解法を入れる方法ね」とする方がいるが、それらは単体のモノでない。そうではなく、それらは人脳で他の情報に対するネットワーク、つまり関連付けとしてあり得ることが脳神経科学的に解明されている。先の能動的な想起がその関連付けを強化し拡大する。記憶が記憶を容易させる。

つまり記憶や暗記に関しても、これらを確実化したり、拡大したり、容易にしたりするために過去問を通して勉強をすることが得策。かつ、資格試験が過去問の組み合わせから8割前後を出題することからしても、過去問を解く勉強の資するところは実に大きい。これをなめてかかる受験生は自らを戒めるに越したことはない。

過去問で正答つまり結論を得るには、それに至るに足りる根拠と論拠を様々な事例やこの可否を判断する法令などの根拠から適切なそれらを多様に推理し想起する思考が必須だ。こうして根拠と論拠に関する事項の関連付けが結果的に脳内で生成される。夫々は他の事項に関連付くので、その2つに思考を及ぼすことは自ずと関連付け、脳内情報のネットワークを強化し拡大するからだ。

参考書を読む前にすべき事とは

勿論「でも過去問を解くに前に参考書を読まなきゃデショ」と反論があるだろう。そうであるとして、貴方が読まなきゃならない参考書の箇所、試験に頻出項目で自分がその解法を知らない「デシラ」を明確にできる様にザッと過去問10年分を解くカンニング勉強法改め鳥瞰勉強法を以前にご提案した。まず過去問を解くのだった。

確かに「そうして解ったデシラを解消するには沢山の参考書を読んだり、そうして解った要点を覚えなきゃだから、どんな勉強法で効果的に読んだり覚えたりできるの」と疑問も想定できる。うん、それにお答えすると「どのような読み方や覚え方をしても、いずれにせよその効果性を検証する為に過去問を解く」のだよ。

仮にデシラをソッコウで解消できそうな流行の速読法で参考書や法令集を完読できたつもりでも、そうできそうな要点を脅威の記憶術で覚えたはずでも、いずれにしてもそのつもりやそのはずが単なる勘違いや幻想でないことを確かめることが賢い勉強法だ。その確証のないままに試験本番を迎える結果は学生時代から解る。

過去問中心の勉強で落とし穴を避けられる

「読めたはず」「覚えたつもり」の陥穽を避けうるようにすべきことは何か。それが上記の感覚に関する正否を確認できる過去問を解く勉強だ。この勉強は読めた、解った、覚えた等の勉強にまつわる学習者の妄想を見事に正す。読めてなかった、解ってなかった、覚えていなかったと認知の認知、メタ認知を深め得る。

それらのメタ認知を得た後、自らが読むべき所を読み、覚えるべきものを覚える。そうした後に行うべきことは勿論それらの行為に関する効果検証ができる過去問を解く勉強だ。この勉強で、先の読解や記憶に関して自らのメタ認知を深化できる。すなわち試験勉強で自分がすべき行為に関して勘所を得る事が叶う。

言うまでもなく視聴覚教材で試験勉強をするにしても、見所や聞き所を明確にしてからそれに接することが得策であることから、まず過去問は使った鳥瞰勉強法をする。そうして視聴覚教材で解るべき事を解り、覚えるべき所を覚える。そうして解り覚えた自らをかくにんする為にもちろんテストをする。つまり過去問を解くのだよ。

テスト中心の勉強は仮説と検証

仕事は仮説と検証だと繰り返し聞かれることは試験勉強でも同様だ。「読めたつもり」「覚えたはず」とした自らの仮説を過去問を解くことで検証する。検証の結果で不足や誤解が判明したら、それらを解消する為に改めて読むべき所を読み、覚え直すべき要点を覚え直す。読み直したつもり、覚え直したつもりとした以下同文。

夏期の試験時期に向かうこれからの追い込み期、試験勉強の中心になるのが過去問をご案内の通りに繰り返して解く勉強だが、ここで大事なことは誤答した過去問の回答解説を正しく読解して解法の要点を覚える勉強だ。これに関しても解った、覚えたに関するメタ認知を得る為に繰り替えて過去問を解くことが肝要である。

読解力の強化にも過去問中心の勉強を

最近、新井紀子著「シン読解力」は読解力を確認し強化することの重要性を喚起して再び衆目を集めている。これに対して「過去問を繰り返して解くよりまず読解力を上げなきゃジャね」と考える受験生がいるのであれば、読解力を高める方法の1つは読解した内容を正しく出力する実践であるからしても、読解対象に関わる過去問を解く勉強をお勧めできる。

そうする勉強をすれば、読解力の善し悪しを判断する為に学習した解答解説を要約したり人に説明したりして、読解力を確かめたり高めたりしようとする手間暇をようする要するに回りくどい行為に及ぶよりも、自然と無理なく更により良く読解力を得る事ができる。過去問を解く勉強が読解力の向上に資する全てを求めるのだから。

合格を目指せる最も効果的な勉強法に健闘を祈る。
Good Luck!