記憶力を強化したければ繰り返して想起せよ

「マインドマップ資格試験勉強法」改
「NLP資格試験勉強法」公式ブログ版2024年11月29日号
本誌はNLPの観点から合格を目指せる勉強法を提案します。

合格者は自らがこれ自身になれる勉強を行えた。
NLPはその人たちに共通する型・パターンにも注目。
本誌で合格を目指す貴方にその型を提案し合格を支援します。

モチベアップを内的動機づけに頼ってどうでしたか

こんにちは、こんばんは。
勉強の調子はいかがでしょうか。
NLP資格試験コーチの近藤です。

前号、モチベアップは内的動機づけに頼れと勉強の意欲を高めるご提案をしましたがいかがでしたか。例えば「それなー」とご納得あればどうぞご継続ください。一方で「勉強が快感になるまでに覚える事が多すぎて無理」「勉強依存症になる前に暗記できなくて勉強拒否症になりそう」であったかもと拝察する。

後者のことは受験勉強に以外の私事でも良くあること。四の五の言わずに覚えるべき事は覚えないと話しにならない。例えば、「これって凄く面白いよからやってみー」と友だちに勧められてやり始めたゲーム。最初はアイテム獲得などのノウハウを覚えるしかない。が、それを覚えることができたらゲーム依存症になれる。

試験勉強の窮地を打開する秘策

ところが、こと勉強になるとそうはいかないのが実情。昨日に覚えたはずの英単語の意味を思い出せない。数時間前に暗記したはずの計算公式を想起できない。「オレ・アタシって地頭悪すぎ」と勉強の泥沼にハマってしまう。勿論、今年も残すところひと月余りになった。つまり受験日は刻々と我が身に迫り来る。

そこで、藁をも掴む思いから例えば「たった○○で頭に入る」「一瞬で覚えられる○○」と謳ったノウハウに食指が動く。しかし○○を覚えることに手間取る。「こんな○○で覚えられたら誰も苦労はしないよ」と覚えることのジレンマにハマってしまう。特殊な○○法はこの提唱者に効果的であっても万人にそうでないからだ。

だからと言って、以前の様に勉強をしていてもこの時期に覚えられるはずだった受験参考書の要点や法令集の検索方法を思い出せる自分になれない。「やっぱ頭の良し悪しって遺伝なのかも」とあきらめが過ったりもする。他方、「これってどう解くの」と勉強で尋ねれば立て板に水で要点を想起、解説できる仲間がいる。

どうしたら必要な時に必要なことを記憶できるのか。そもそも先の記憶ができたとしても先の様に想起できなければ無意味だ。一概に記憶と言うが、銘記と保持と想起の3段階からなる。そして受験生が求める記憶とは受験本番における想起のことであるべきだ。

だとしたら、受験本番と言う時、合格基準の得点を獲得させる要点を、つまり必要な時に必要なことを想起できる様になれるのか。今回は合格を目指す為に必要な方法を確認したい。

結 論

その方法は積極的な想起の機会を可能な限り得ること。誰もが行えば必ずできて合格を目指すことに最も効果を直接に期待できるのが、過去問を繰り返して解く勉強。身も蓋もない結論だが、三大国家資格を有する河野玄斗氏など合格を目指す為に効果的な勉強法を提唱する各位がそうご発言である。これに異論を唱えても仕方ない。

その理路はこうだ。クリスマスの電飾がこの回路に通電があってその形を見せる事に似て、記憶の神経網は思い出そうとする意志がこれに通じてある対象を想起する。前者は繰り返し通電することが輝きを強くしたりその形を広げさせたりしないが、後者は繰り返して思い出す行為が想起を速く強くしやがて多岐にする。

想起は川の流れのように

例えば、世界的な河川であるアマゾン川は熱帯雨林地帯にある。よって多量の雨水がこれに流入する。この状況から時にはん濫して川幅を広げたり支流を造ったりする。広大な川幅と多岐に亘る川筋を有する。加えて下流には広大なデルタ地帯、河川が運んだ砂や泥が河口付近に堆積して形成された広大な三角州を有する様にだ。

同様に沢山の事柄を思い出す行為と想起に関する強さや幅広さとの関係は、ある川筋に繰り返して流れ込む水流と回数や水量の関係とも似る。繰り返して流れ込む多量の雨水がアマゾン川や長江を育んだように、ある事柄をより多く思い出す機会を持つ行為がこれ自身の想起を強くもしつつ関連する想起の種類も増やす。

自分が好きな事柄、折に触れて廻りに語ってきたその前提として思いだしてきた事象、例えばその類いの映画や小説、ゲームやテーマパークに関して振り返って見てみよう。「そんな事までよく知っているわね」と周囲があきれる程に微に入り細に入り語れる。つまりそのように想起できたはずだ。想起を繰り返したからだ。

想起力を強化する過去問の解き方

以上から、合格を目指す為に期待できるのが、過去問を繰り返して解く勉強。繰り返しに関する間隔と回数は過去問を解いた1回目から1日後に2回目、2回目から1週間後に3回目、3回目から2週間後に4回目、4回目から1ヶ月後に5回目と間隔をとり最低でも5回とご案内の通りだ。過去問を解くには想起が必要だから。

勿論、過去問を解く間隔と回数は得意科目と苦手科目とで変える。ことは試験本番で自在に正答に資する要点を思い出せる想起を得る為に有用だ。例えば、後者ならば1回目から1日後に2回目、2回目から3日後に3回目、3回目から1週間後に4回目、4回目から2週間後に5回目と短い間隔をとり最低でも5回解く。想起と脳内機構との関係

何故そうするのかはこれまた河川の様子から分かることだが、定期的に繰り返して水が流れることがこれの川筋を深めそして広げるように、例えば過去問を先の様にすることは過去問の正答に資する解法を想起する脳神経網を解法を思い出そうとする意図を刺激にして正答に必要なことを短時間で的確に想起するように強化するからだ。

加えて過去問を解く為に想起した脳内情報を出力つまり想起した結果は、自らの視覚や解法を検討する思考はその実が言語処理なので内的な聴覚を通して自身に再帰する。端的に言えば、想起これ自体が想起したかった内容自体を脳内に再入力する。要するに想起する行為自体が想起自らを強化する入力を意味する。

想起は自らに入力をさせる

何れにしても、繰り返して過去問を解くことは、未だ好きではなかった過去問を繰り返して解くことをして、繰り返し取り組んでしまっていたゲームが多くのアイテムを獲得させてゲージを上げる様子に似て、貴方自身に誤答よりも正答する問題数を増やさせて面白さやがて「過去問を解くのって楽しい」感覚を憶えさせる。

勿論、「過去問を解ける知識を覚えられないから楽しくないんだケド(怒)!」と異論があるのは合格までに長期を要した経験から息をするように拝察できる。だが、その知識を少なさを言い分けにして過去問に取り組むことを先延ばしするよりもそこそこ勉強したら過去問に取り組むのが得策だ。想起は入力であったからだ。過去問の解答解説は記憶の要衝を教える

誤答をした過去問の解答解説は、誤答をした受験生に対して獲得すべき知識や技能を懇切丁寧に教える。それに従って、法令集や参考書の該当箇所を読解して、その確認の為に過去問を解き直すつまり正答に必要な項目を想起する。この繰り返しが知識や技能を蓄積する。合格に資する知識や技能が想起できる自分になれる。

そうなる受験勉強は、最もコスパが良い方法として過去問を通した逆順的あるいは遡及的な勉強法であるとこれまたご案内の通りだ。資格試験の設問その多く(一級建築士の場合は8割を超える)は過去問の組みあわせである。例えば過去10年間の過去問に正答できるようになれば自ずと科目と総点との合格基準を満たせるのだから。 

残り少なくなった今年の健闘を祈る。
GOOD LUCK!