試験本番の不安や心配を楽しく解消できる心の訓練

「マインドマップ資格試験勉強法」改
「NLP資格試験勉強法」公式ブログ版2025年7月11日号
本誌はNLPの観点から合格を目指せる勉強法を提案します。

合格者は自らがこれ自身になれる勉強を行えた。
NLPはその人たちに共通する思考と行動にも注目する。
本誌で合格を目指す貴方にその神髄を提案して合格を支援します。

本試験の疑似演習の出来はいかがですか

こんにちは近藤哲生です。前号は本試験の疑似演習、予備校に通学する方ならば模擬試験、独学で合格を目指す方ならば一人模試、夫々を、特に一人模試ならば本試験と同様の時間と環境を設定してを実施することをご案内しました。それをすることが本試験に於ける実力発揮に於いて大いに役立つからでした。

例えば、就活の面接を受けるにしろ、社内のプレゼンをするにしろ、事前の予行演習をした自分とそれをしない自分とでは、ご自身のパフォーマンスに大きな違いが生じた事実は既にご経験であろう。人は経験から実に多くを学ぶ。その経験が本番であろうが疑似であろうが現実と想像をほぼ同値に捉える脳機構があるからだ。

であるから、プレゼンや商談を得意とする人たちは、予行演習を人知れず盛んに行う。勿論、大学受験の試験勉強に於いても高い偏差値を獲得する受験生達も同様に本試験の予行演習として模試を大いに活用してきた。これらの事実と先の脳機構からして前回に本試験の模擬演習を実施することをお勧めした。どうだっただろうか。

そうしても続く本試験に対する心の揺れ

勿論次のような次の様な声をこの時期に限らず拝聴してきた。
「模擬試験を受けたけどヤッパ本試験が心配」
「模試の結果が偶々良かったならば試験本番が不安」
「一人模試と本番って違うだろうからどうなるのか怖い」
なるほど、浜辺の砂粒以上に人の不安や怖れは数多に存在する。

では、それらの声に対処することはどうしたらできるのか。最もお勧めしたいことは、前回の模試(独学者ならば過去問を使った一人模試)をできるだけ多く実施すること。資格試験の設問、この8割前後が過去問の組み合わせから作成される事実から、そのことが正攻法となる。ボクサーのスパーリングと同様に効果的だから。

だが、その実施を経ても尚、心の揺れが生じることは、心に不安を覚えやすい人が有する脳特質に由来する。その特質はザックリ3つ。第1は新しものや挑戦を好む新奇型、第2は安らぎを好むホッコリ型、第3は何かにつけ危険を覚え心が揺らぎがちな不安型だ。一説に依ればこの国は特に不安型が多い。よって先の声が到来する。

では、そのような不安に対処することはどうしたらデキるのか。
今回は、試験本番の不安を解消できる心的な演習をご案内したい。

結 論

その演習がイメージトレーニング(以下イメトレ)。イメトレは、脳が現実とイメージをほぼ同値に捉えて、後者にも前者と同様に反応する事に基づいて、これを例えば運動選手たちも試合で最高の実力を発揮する為に大いに活用する。体操選手は床や跳馬の試技直前にも手や腕を動かしながらイメトレをすることに余念がない。

だが、「ケド、アタシはそんな汗臭い事は関係ないわ」との異論もあるだろう。だが、そうした脳の特性は運動選手たち限った性質ではない。そうではなくて、例えば「決して真っ赤な大ぶりの梅干しを頬張った口の中を想像しないで」と言われた瞬間に口の中がジュワッとしてくる現象が既に脳とイメージの関係を露呈している。

ボクシング選手もシャドーボクシングにイメトレを組み込んだ練習を大いに重ねる。本試合に関して前者が肉体的な予行演習であり、現実と想像とに等しく反応する脳の特質からして、後者が心的な予行演習として効果的であることが経験則から有用であるからだ。よって本試験の模擬演習に合わせて以下のイメトレをご案内する。

上手くできるイメトレの手順

その手順が逆順にイメトレを展開する方法。逆順とは始めから終わりに向かう順序とは反対に終わりから始めに向かう流れ。終盤つまり結果に不安を覚える人・脳がその不安を証明しようする習癖から序盤つまり原因から始める展開を終盤に合うように歪める。つまり「終わり悪ければ全て悪し」とする事を回避する為にこれを行う。よって「終わり良ければ全て良し」に依って終盤に安心を覚える心像を創ることからこれを始める。

それは、様々な困難を乗り越えた結果、登頂を果たした登山者が自らの登頂成功を味わいながら、自らがそこに至った登山路を振り返って観る様に似る。登頂を成功した事実からして、登山路の途中に険しい鎖場が存在としてもそこに踏破が困難を極めるロッククライミングがあったとしても、それらを克服した想起があるだけだ。

であるならば、本試験に関するイメトレも、同様に逆順に展開する。即ち合格通知を目視している結果から本試験の開始時点という原因まで逆に遡る順序が、結果の状況を証明しにかかる脳機構からして、不安や心配を排して合格を目指せる本試験に際しての実力発揮をすることに有用だろう。結果に合わせて原因を想像する訳だ。

逆順に行うイメトレの段階

1.合格の結果を楽しんでいる状況を想像する
2.1の状況下で受験終了の様子を想像する
3.2の状況下で受験後半の様子を想像する
4.3の状況の中で受験前半の様子を想像する
5.4の状況下で受験開始の様子を想像する

以上、5段階が先の段階だ。いずれの段階でも「想像」は、人それぞれに想像に関わる得意な知覚が異なるので、その場をある人は視る、別の人は聴く、他の人は感じる、と言う様に夫々にできる想像をすれば良い。決して「オレ・アタシはイメージって視えないよ」と投げ出すのでなくて、飽くまで自分なりに視聴し感じよう。

1.はある人は合格発表のメット表示を視ている。別の人は「合格したよ」と独り言を聴いている。他の人は合格の結果に拳を握ったり胸に手を当てたりする感触を味わっている。その様に知覚した結果がもたらす達成感や安心感そして「できた」という自己効能感などを感じている。その様に肯定的に想像しよう。

2.は前述のように1.の結果である感情に浸りながらこれを行う。その結果からして、受験終了時の様相も成功裏に終わっている。試験会場を後にする足取りは軽く、合格を予感している自らの表情は合格を予祝して笑みに溢れ、「フフッ、絶対に合格した」と呟いている。そのように全肯定的な受験終了の様子を想像しよう。

3.は2.に由来する肯定的な感情を味わいながらこれを行う。その感情からして、当然ながら受験後半の様子も成功裏に展開する。例えば、一級建築士の受験生なら後半の山場である構造の計算問題を、設問を見た瞬間にその解法が回答解説を見ているかのように想起できている様に、サクサクと正答できている様子を想い描こう。

4.3の状況の中で覚える「オレ・アタシってデキてる」と言う楽しさにも似た自己効能感を味わいながら、受験前半の様子、例えば一級建築士の受験生なら前半の難所である法規の設問を見た瞬間に立て板に水的に検索すべき法文を開いて次々と正答している状況を想像する。スルスルと解答を進める愉快な様を大いに想像しよう。

5.4の状況下、つまり前述のような感覚を楽しみながら、受験開始の様子を想像する。準備万端にして自宅を後にして余裕をもって会場に到着し、試験開始前の注意事項を見聞きし、試験問題が配布される様子を、「実力発揮は今からだ」とほくそ笑みながら楽しんでいる自分の様子を心置きなく全肯定で想像しよう。

いずれにしても「好きにすれば」

以上、5段階を勉強中の休憩時間や就眠前の一時など折に触れて繰りかえし行うことをお勧めする。そうする過程で自らの合格イメージを様々に展開するのも1つの楽しみとできる。逆順に転換するイメトレならいずれの展開、バージョンであっても必ずどの段階も成功裏に展開できる。想像つまり思考は現実化する感覚を楽しもう。

逆順に行う受験本番のイメトレはどうだっただろうか。確かに「イメージ通りに事が進むのならば不安や心配にならないわ」と反感を覚える向きもあるだろう。人は右と左のこめかみに存する思い込みに左右されるのでそうありがちだ。だが、そこにあるポジな想像に左右されて、科学者や冒険家達の様に困難を乗り越えてきた種でもある。

いずれにせよ、私たちは「思考は現実化する」原理原則に生きる。人それぞれに生きられれば宜しかろう。そう言えばある映画のラストシーンであの台詞を想起する。「好きにすれば」@シンゴジラ

試験本番のイメトレにも健闘を祈る
GoodLuck!