無意識の有能になれる勉強法とは

「マインドマップ資格試験勉強法」改
「NLP資格試験勉強法」公式ブログ版2024年10月11日号
本誌はNLPの観点から合格を目指せる勉強法を提案します。

合格者は自らがこれ自身になれる勉強を行えた。
NLPはその人たちに共通する型・パターンにも注目する。
本誌で合格を目指す貴方にその型を提案し合格を支援します。

4段階学習法を始められていかがでした?

こんにちは
こんばんはお元気ですか。
NLP資格試験コーチの近藤です。

前号は「4段階学習法」をご案内しました。それについてどうでしたか。例えば、「ケッ要するに過去問を解けって事でしょ」「んなこと位は分かっているよ」「それができれば苦労はしないわ」だったかも知れませんね。そう拝察したのは講座に登壇したりコーチングを提供したりする時に繰り返し耳にすることだから。

先の返答は幾つかの問いかけをして掘り下げると、次のような返答が頻繁に聞かれます。「過去問を解くのって面倒い」「分かっちゃいるけどやりたくない」「いきなり過去問なんで解くのって無理(だから参考書と読まなきゃ)」と、試験勉強の大変さやその段取りからして、それなりに一理ありそうな考えです。

受験生の本務を忘れた受験生の行く末

で、先のような考えは、受験生として少数かどうか。確かに「オレ・アタシはチャンチャン過去問を解いてるよ」との声が返って来る状況もあります。ところが、短見の及ぶ限りで言えば、上の様に過去問を軸にした勉強法は学習効果も高いにも拘わらず、過去問中心の勉強にした勉強をする受験生はあまり多くない。高負荷だからだ。

人の脳は体重の約2%を占める臓器。1日に消費するエネルギーは基礎代謝の約18~25%だ。安静時でも人間が1日に消費する約2,000kcalの約2割となる。それだけ様々な働きをしている。そこに勉強、特に過去問を解く、そのような仕事を加えると負荷がます。動かずに勉強していてもお腹が減るのも当然。余談だが「エッ、勉強すれば痩せるの?」とはご賢察である。

一方、ご案内の通り、脳は自らを守るつまり生命維持という最高の使命を有する。いざという状況に備えてエネルギーを温存しにかかる。つまりエネルギーの節約に励みたい。で、過去問を解く様に頭を使うような高負荷の行為を避けたがる。

でだよ「過去問なー」と多彩な言い分けを申し立てる。省エネに血道を上げる訳だ。だからと言って、その可否を論いたいのではない。そうではなくて、将来的に有用な選択をさせてはどうかと言いたいのだよ。

多彩に展開される言い分け

ところが次のように創造的な言説が展開される。
「参考書をもっと読みこめたら・・・」
「予備校の基本講座が終わったら・・・」
「分かり視聴覚教材を見終わったら・・・」
ん、その様な考えが悪いと決して言いたいのでない。

そうではなくて、「それって合格を目指す為に機能しているの」と問いたいのだよ。勿論、それらは有用でもある。だが、より確実に合格を目指す目的からして、あまり有用でない場合が多い。前回に述べたように、そうする行為がそうする事を目的にする自己目的化する状況が余りにも多く散見されるからだ。

言い分けを続けた受験生の末路

年明け直ぐでなくても、それなりの時期に模試や答練、過去問を使った自前の模試、それらを受けてみるとどうなるか?これも前回で指摘したことだが、「こんなはずじゃなかった」「もっと得点できるつもりの勉強だったのに」とお嘆きの諸氏が後を絶たない。その時点で「やっぱり過去問解いていれば」は後悔先に立たず。

そう、過去問を解いていれば、参考書を読む、予備校を受講する、視聴覚教材で勉強する、何れにしても勉強の勘所つまり受験生として勉強すべき要点を把握できる。過去問の×問が克服すべき弱点を指摘するからだ。受験生の本務はその弱点を強みに転じて本試験で合格基準を満たす得点を得ること。これをここで再確認したい。

では過去問の×問が指摘した弱点を克服できる勉強法とは何か。
今回は過去問中心の勉強を機能させる方法をご案内したい。

結 論

それが意識の有能と無意識の有能を目指す勉強法。前回にご案内した4段階学習法の2段階から3段階で意識の無能を意識の有能に転じる。3段階から4段階で無意識の有能を獲得する。本試験で合格基準を余裕で満たせる無意識の有能に転換する。その為に、意識的な有能を基盤にした勉強法だ。これを端的に言えば、合格を目指すと言う受験生の本務を果たせる方法だ。

意識の無能を意識の有能に転じる為に行うのが、過去問を137式などで繰り返し過去問を解く過程で、×問を○問に転じる勉強の仕方だ。×問を○問にできればこの段階は終わりではない。○問にできた証拠があれば意識の有能を得た事になるのか。否、その論拠を確認できて1つの意識の無能を意識の有能に転じたと言える。

「意識の有能を得た」とする主張は、それができたとする証拠だけで論証責任を果たせていない。証拠を支える論拠、論理的な根拠を提示できて、自他共もその主張に対して頷くことができる。

意識の有能を獲得するステップ

その論拠を確認する為に必須の行為が解答解説の読解だ。解答解説の記述に関して1つ1つから、○問にした解法が単なる当てずっぽうの独断でなく、理にかなった解法であったことを確認する。その確認ができれば、×問を○問にできた証拠に論拠を得られる。1つの×問を○問にできて1つの意識の有能を得たと自らに論証できる。

では、論理的な根拠を挙げられる(一級建築士の受験生が苦手にしがちだが、これを無意識の有能とすれば構造と並んで配点が高く総点の上積みに極めて貢献する)法規の学習を例にして説明しよう。例えば、過去問として昨年の法規、その3問目を解いたとする。その結果は○であっても必ず解答解説で解法を確認する。

解答解説を深掘りする方法

右の画像は解答解説(総合資格学院刊「1級建築士試験 学科 過去問スーパー7」から引用)の一部だ。第1選択肢の解説、その冒頭に「法第六条第1項」「第一号から第三号」とある。次に「法第六条第1項第四号」ともある(紫色でハイライトにした部分)。これらに関して「フーンそうなんだ、調べるのは後ね」としがちだ。仮にそうしてもそれらを検索すべきだ。

上の「法第・・・」書きの法文はこれまた様々な調べるべき用語を有している。これらを調べて、1つ1つを暗記しないまでも、理解していくことは、法規を得意科目にする為に必須である。それは大学入試で英語の長文を解くのに多くの英単語に関して意味を理解することが必要であったことに似て必要不可欠であるからだ。

むしろ時間を作ってでも1つの法文を深掘りしておくことは、新しい選択肢の組みあわせの設問に対して応用力つまり得点力をもたらす。法文の関連性を知り、それから引くべき法文を瞬時に連想できれば、持ち込み許可の法令集を本試験で最大限に活用できる。結果、鉛筆を転がさずに正しく選択肢をマークできるからだ。

ハッキリと言っておくが、「鉛筆を転がして合格できれば誰も苦労はしない」のだよ。そんな事でもするしか無くなる前に、合格を目指す為にできる全てを行うのが「コミットメント」であることをここに大書きしておく。

無意識の有能の育て方

前述の「引くべき法文を瞬時に連想でき」る無意識の有能は、学習の3段階(意識の有能)を繰り返せば(つまり過去問を解く過程で引くべき法文を考えて、引き当てられることを反復すれば)、反復が学習の父であり記憶の母であったことからして、自然に自らの中に誕生し成長する。これは君の合格をきっと助けるだろう。

しかし「それー、最初っから無理」と感じる場合は、e-GOV法令検索から法文データをダウンロードして、理解を深めたい法文をワードや秀丸などのエディターを使って右のように、主語や述語、それらに係る修飾節とリスト構造に整理してみよう。すると、「ムズッ」と引きがちだった法文がサクッとイメージできる。

その方法は実に簡単だ。法文が小難しく感じても、主語と述語を見つけ出し、前者と後者に係る修飾節または条件節を各個の下層に配置する。そうすると、小難しく感じる感じる法文の骨格が明瞭になり腹落ちする。

未来は現在における選択の結果

そのイメージを持てた法文で、未知や曖昧にしていた用語の定義や含まれる法文はこれらが当然ながら(建築基準法や建築基準法施行令で詳細に記述されているのだから)、コツコツと検索をする。それらの意味を繰り返して認識する。以上、意識の有能な勉強法の実践法に関する一部だったが、いかがだろうか。

「でもー、面倒い」と感じるのは拝察できる。だが、その面倒いを自分に許していると、本試験で合格水準を満たせる各科目や総点の得点を得られない。結局「次の合格を目指して頑張れ」を自分に許可する羽目に陥るだろう。が、しかし、お好きになされば宜しい。人生は選択の連続であり、未来は現在における選択の結果で良くも悪くいなるのだから。

無意識の有能を目指される勉強に健闘を祈る!
GOOD LUCK!