【暗記した要点を忘れる頭の取説】

「マインドマップ資格試験勉強法」改め
「NLP資格試験勉強法」公式ブログ版2024年2月23日号
本誌はNLPの観点から合格を目指せる勉強法を提案します。

合格者は自らがこれ自身になれる勉強を行えた。
NLPはその人たちに共通する型・パターンにも注目する。
合格を目指す貴方にその型を提案することで合格達成を支援します。

この時期ってどうする時?

こんにちは。
NLP資格試験コーチの近藤です。

うっ、今月は1週間で終わる。
来週、この曜日は既に月を改めている。
今夏に受験予定ならば勉強の局面を転じるべき時だ。

例えば、建築士の受験生であるなら、7月に本試験を迎える。来月から6月末までに過去問集の解き方を完全に覚え終えたい。そうすれば、受験本番に備えて心ゆくまで法規や構造にある弱点の補強も叶う。本試験で遺憾なく実力を発揮することも叶う。以上のことから学科試験で合格を確実にできて、安心の元に実技試験の準備に注力できるからだ。

加えて、社労士の受験生は8月に本試験を迎えるからとノンビリと構える事は厳にこれを戒めることが得策だ。合格を目指す事に万全を期すのであれば、仕事や私事で不測の事態が発生してもこれを克服できるような時間的余裕を持てるに越したことはないことからだ。実際、受験直前期に急病に襲われたり、仕事が急に忙しさを極めたりした受験生は絶えることがなかった。

声出し暗唱を実践してどうでしたか?

「不測の事態って関係ネーヨ」と言う方でも合格を目指すことに確実性を増したいのならば、前回にご案内した基礎力となる情報を1つでも多く覚えることは過去問解法を覚える為にも極めて有用だ。が、しかし、前号でご案内した暗記法に次の様なお悩みやご相談があることは、「これで全て解決!」と言える魔法的なノウハウが人の特質により存在しないことからして仕方ない。

「声出し、暗唱しても忘れる自分が嫌」
「暗唱の回数を増やしても忘れるオレってバカ?!」
「暗記できても1週間経つと思い出せないアタシってナニよ!?」

人は忘れる生き物だ。苦労して覚えた事を忘れる。故にその忘れた事を繰り返して覚える苦役も与えられる。一方で忘れる事から他人や自らの失敗も許せる。また読了して要点を掴んだ本のことをすっかり忘れその本をまるで始めてかの如くに読み直して新たな学びを得ることも可能だ。創造主は人に忘却を抱えてなお生きさせるが、忘却は呪いでもあり祝福でもあるのです。

それはさておき、暗記しても忘却する事にどう対処できるのか。
今回は暗記を短期的なものから長期的なものに転じる方法を再確認しよう。

結 論

その方法とは声出し暗唱で暗記したことを忘れる頃に繰り返すことだ。
大事なので繰り返して強調する。暗記することを忘れる頃に繰り返すことだよ。

受験本番などの必要な時に想起できること、つまり暗記した後の数日間や数週間程度で忘却される短期や中期の記憶でなく、試験本番で自在に使える長期の記憶、具体的には想起することは、人脳の記憶機構からして暗記(銘記と保持そして想起、これを一式で行うのが声出し暗唱)を繰り返す行為を母として生み出される。事実、かけ算の九九はそうして想起できている。

暗記を効果的に繰り返す方法とは

では、暗記したことを忘れる頃に繰り返すことはどのようにするのか。
それはご案内の通りで以下の様にすることだった。

2回目は1回目から1日後。
3回目は2回目らか1週間後。
4回目は3回目から2週間後。
5回目は4回目から1ヶ月後。
以上のように約2か月間に最低でも5回を暗記に投じる。

もしそのようにしても「忘れるんですけど」とお嘆きの向きには、次のように繰り返す期間を短くそして回数を増すことをお試しになることが、長期の使える記憶を構築することからして、とても大切だ。

2回目は1回目から1時間後。
3回目は2回目らか1日後。
4回目は3回目から3日後。
5回目は4回目から1週間後。
6回目は3回目から2週間後。
7回目は4回目から1ヶ月後。

暗記する時の肝となる事とは

暗記することは、これの間隔や回数に関する増減にかかわらず、これの対象をただ見たり聞いたりすることで試験本番で使える長期記憶になるのでない。そうではなくて、繰り返し間隔をおいて暗唱するつまりその基盤である想起をすることで、暗記から長期間を経ても忘却されない本試験でも必要なことをまるでカンペでも見ているかのように想起できる長期記憶となる。

つまり有用な暗記することは想起することが肝だった。想起を時間的な間隔を経て繰り返すことで効果的にできる。そうだとすれば、次の様なお悩みの解消にも光明を得ることができよう。

「繰り返し暗記する時間がネーヨ」
「暗記の繰り返しって忙しくて無理」
では多忙のなかでも繰り返して暗記する事はできるのか。

忙しい時にもできる暗記の繰り返し方

仕事は忙しい人を好む事実からしてさもありそうなお嘆きだ。しかし、仮にそうであっても、例えば通勤時間やランチタイムなどの隙間時間に着目すればどうだろうか。忙しさに心を亡くして暗記の機を逸することなく、学生自体に愛用した暗記カードやそれこそ有名な「Anki」アプリを使い倒すことで、先の隙間時間を活用することができるはずだ。「Anki」は繰り返しの回数や間隔も自由に設定できる。

いずれにしても試験本番で使える記憶となる暗記の核は想起だ。通勤時間やランチタイムで声出し暗唱をできなくても、無声のままに暗記した事項を想起すればこれを保つことができる。これに気づけば、歯磨きをしたり、トイレで用をたしたり、お風呂に入っていたり、散歩や買い物をしていたりする時も、暗記の対象を想起すれば、使える記憶を構築することができる。

想起と理解のとある関係

そう言えば、建築士の学科試験で受験生が苦手にしがちな構造の計算問題で解法を理解する事は極めて重要だ。「なるほど、こうするのね」と腹に落ちる感覚を覚えさせる。試験本番で理解した解法を使えるようにする想起を生成するからだ。それを人の忘却に抗して保持できるように、理解した内容とこれが織りなす理路を忘れかける前に繰り返し想起することが有用な勉強法であり記憶法なのだ。

理解(話の道筋を解すること)は、本試験の設問に正答できる解法の選択に迷った際に、与条件から正解に至れる解法や求めるべき値から逆算して解法を探索する効果的な手がかりとなる。計算問題を得意とする受験生は地頭に優れるのでない。むしろ正答に至る道筋を探索できる解法を理解した記憶数に優れるだけだ。要するに合格を目指す勉強にとても大切だということです。

繰り返す想起が有用でありますように。
健闘を祈る、Good Luck!!