勉強にやる気になれる作業刺激の活用法

「マインドマップ資格試験勉強法」改
「NLP資格試験勉強法」公式ブログ版2024年10月25日号
本誌はNLPの観点から合格を目指せる勉強法を提案します。

合格者は自らがこれ自身になれる勉強を行えた。
NLPはその人たちに共通する型・パターンにも注目する。
本誌で合格を目指す貴方にその型を提案し合格を支援します。

段階的な細分化による読解法を実践していかがでしたか?

こんにちは
こんばんはどんな調子ですか。
NLP資格試験コーチの近藤です。

前号は「段階的な細分化による読解法」をご案内。実践してどうだったでしょうか?と、その方法が有用である理由から、皆さんがそれを実践されたはずだとして、その様に話し始めたのです。しかし「ん、チョット待って」と心の片隅から警告が聞こえてきました。と言うのも、思うにこんな方もいるはずだから。以下のような声はコーチングで頻繁に耳にしますから。

それは例えばこんな感じでしょうか。
「第一、勉強にやる気がなくて困っている」
「そもそも勉強が手につかなくてマジヤバイ毎日なの」
「やる気がない自分で勉強机に向かうのなんて想像できない」
確かにそれって勉強じゃなくてもあり得る状況かも知れません。

やる気のなさに漂った者の流れ着く先は

先の様な状況にあった人たちに散見された典型は「やる気が出るまで何か気張らしをしよう」とするご様子。で、配信サービスで連続ドラマを見耽る。それはしなくても、SNSで面白そうな語りや動画を次々と視て過ごす。あるいはチャットやコメントを次々とするのが止められない。どれにしても時を忘れる程に楽しい。

それが終わったら「やる気が出ている」と期待したけれど現実はどうだったか。「それって疲れるだけでしょ」とは誠にご賢察である。むしろ、疲れると言うよりも、勉強に向かわせるべき意欲が手軽な気晴らしですっかり消費されている。つまり、やる気が手に入るところか、やる気を浪費してしまっている。

すると、「何だかやる気ないからアレでも見よう」と配信サービスで以下同文。やる気ないの悪循環に陥ってしまう。「ん、これって不味いかも」と我に返った時は、勉強を中断して三四日が経っている。「1日練習しないと自分が分かる、3日練習しないと聴衆に分かる」とピアノに言われる現象は試験勉強にも起きる。

人は忘れる生き物である

「マジ、ヤバイ」と慌てて勉強を再開するも、分かりかけていた過去問の解き方を忘れている。そうでなくてもそれを再現しにくい自分がいる。あるいは読み慣れ始めたはずの法文を読む勉強にムズさを覚える自分に気づく。人たる我々は忘れる生き物だった。脳が省エネに励むことから、繰り返さないことを特に忘れ易い。

やれやれ困ったことだが、そうした危機を回避するには、兎にも角にも、やる気の有無に関係なく(事実、やる気と無関係に仕事ができる事に似て、勉強をすることもやる気と関係ナイのだが)勉強を続ける行為が有用である。

しかし「ったって、どうするのよ」とお怒りの向きは、拝察するに余りある。ではどうすれば良いのか?今回はやる気がなくても勉強ができる方法を再確認したい。

結 論

その方法が作業刺激の活用法だ。作業刺激とはあることに意欲を覚えていない状態でも、そのことに関連した行為をしていると、その行為が脳に及ぼす知覚的な刺激が脳の意欲に関わる部位に作用すること。結果、意欲・やる気の脳内物質であるドーパミンを与えるもの。この仕組みを活用する方法が次にご紹介する事だ。

作業刺激の活用法として簡単で直ぐに実践できる方法のが音読だ。「エッ、音読って小学生がやるアレ」と貴方は一寸引きましたよね。でも、その音読なんです。と言っている私は振り返って見るとその音読の恩恵にかれこれ20年与ってきた。音読は東北大学の川島隆太教授が脳神経科学的に有用性が立証された脳トレ法だ。

音読の効用

とは言え「難しいものを音読しなきゃデショ」とのご懸念は一切ご不要。マヨネーズのラベルだろうが、新聞のコラムだろうが、何れにしても黙読するのでなくて声に出して読むだけ。そうした事を3分程すれば先の状態が訪れる。これを習慣にすれば数ヶ月で記憶力が2割ほど向上する。そう、頭、良くなれるんです。

でた、音読をするなら、何かのラベルよりも法文や参考書そして過去問の回答解説を音読することが一石二鳥。むしろ、一石三鳥かも知れない。頭はフル回転するわ、やる気は出るわ、黙読していた時に分かり難かったことが分かり易くなるわ、などなど様々な効果を音読に期待できる。音読はこの効果から脳の走り込みと言える。

勿論、「音読するってできない」と思える環境で勉強される向きのあることは想像できる。例えば、それは自宅では家族がいて勉強どころでない方々がご活用であろ図書館やレンタル勉強部屋だ。できないどころか、その環境から排除されかねない。うん、やる気がなくても知らぬ間にやる気になれる作業刺激の活用はないものか。

書くこと効用

エエ、勿論ありますとも。それは学生自体のテスト勉強でもなさったであろう「書くこと」だ。勉強に意欲を覚えていなくても、まずは紙の一枚、ノートの一項、そしてペンを手に取る。ないんでもいいから何かを書く。例えば「勉強しなきゃだけどやる気がない・・・」と今の気持ちを数分間書き続ければよい。

但し、ネガな気持ちに塗れずかつ時間を浪費しないように、例えば3分と時間を制限することが得策。そうして、勉強を始めると、不思議なことにサクサクと勉強ができる自分に気づけるだろう。勿論、書く行為による作業刺激の活用は勉強の途中でも活用できる。例えば、法文の読解で行き詰まりを覚えた場合だ。

例えば書経のように法文で1番分かりたい数行を書き取ってみる。自分なりに図解してみよう。ここで「それってマインドマップが良くネ」と勘の鋭い向きは思うだろう。そう、色使いや枝の書き方に凝ったりしなければ、マインドマップは人の認知で8割以上を占める視覚に訴えて学習に効果大なのでお勧めできる。

マインドマップの効用と使用上の注意

例えばこんな法文「(特殊建築物等の内装)令第百二十八条の五 前条第一項第一号に掲げる特殊建築物は、当該各用途に供する居室(法別表第一(い)欄(二)項に掲げる用途に供する特殊建築物が主要構造部を準耐火構造とした建築物(特定主要構造部を耐火構造とした建築物を含む。第四項において同じ。)・・・以下省略」である。

上は建築基準法施行令のひとつ。不慣れな方は音読しても難しげな数行を書き取っても理解しがたい。頭が悪いからでない。その法文も恣意的な解釈を抑制しようと事細かく記される為に分かり難い。はっきり言って悪文である。しかしその法文を読解することは受験生に必須だ。そのような状況で使える作業刺激の活用となるのがマインドマップを書く行為だ。

マインドマップの指導も長年行ってきたから書き方を事細かくお伝えできる。しかし、皆さんがそれを遵守しようとマインドマップの書き方に拘る、つまり自己目的化しては本末転倒。なので、例示したようなマインドマップ風の図解で法文を書かれたら事足りる。例は読者向けにChatGPTなどで書いた。なのでこう綺麗に書くことはご不要。

勉強でカラーリングより大事なこと

多色の色ペンを使いたければ使っても良いが、だだの鉛筆書きで事足りる。実は、テキストに下線を引いたりハイライトを施したりする勉強法は期待するほど効果のない事実が脳神経科学的に明らかにされているからだ。色使いなどよりも法文を音読した後、それを想起して書く方が記憶などに関してよほど効果が期待できる。

書き方、むしろ書く内容に言及すると、法文を一言一句書き起こす行為よりも、「何は何をどうする」と言った法文の骨格を確りと自分の言葉で書き表すことが大事だ。試験で問われるのは法文の言葉尻でなくて法文の意味つまり骨格なのだから、それを自分の言葉で表すことが、法文の神髄を捉えることに資するからだ。

やる気は後からついてくる

以上、勉強にやる気を覚えない状況の打開策として作業刺激の活用を再確認してきた。いかがだろうか。例えば「要するに何かしろッてことね」と考えであればそれは誠にご賢察である。勉強を始める時、音読をしたりマインドマップを書いたりイメトレをしたりと勉強に関係することをしよう。

「何かをすれば、やる気は後からついてくる」と繰り返してご案内の通りだ。勿論「何もしなければ、貴方の前から無気力は立ち去ることもない」のだよ。締めにご案内したい取って置きの方法をお伝えする。やる気がなくても職場に向かう事に似て、勉強に意欲を覚えていなくても机に向かう。職場でするように、やる気があるフリをして勉強を始めるのだよ。そうする行為自体が作業刺激の活用となり、やる気は後からついてくるのだから。

やる気がなくても作業刺激のご活用がありますように。
GOOD LUCK!