貴方も失敗を細分化すれば合格点を目指せる

「マインドマップ資格試験勉強法」改
「NLP資格試験勉強法」公式ブログ版2025年1月31日号
本誌はNLPの観点から合格を目指せる勉強法を提案します。

合格者は自らがこれ自身になれる勉強を行えた。
NLPはその人たちに共通する型・パターンにも注目。
本誌で合格を目指す貴方にその型を提案し合格を支援します。

失敗は成功のもとの勉強はどんな感じですか

今月は本日で終了・・・。

7月や8月に受験だとしましょう。
受験勉強は明日から本格的な後半戦ですね。

こんにちはNLP資格試験勉強法コーチの近藤です。冒頭の問に対する答えはいかがでしたか。勿論「誤答は合格のもとって気が楽」として勉強にお取り組みであれば大いに結構。その調子でバリバリと過去問を極める(それを繰り返し解くことでその正答率が合格水準を凌駕する)本格的な試験勉強にお励み下さいませ。

一方、例えば「正直そう思うのって無理」かも知れませんね。誤答つまり失敗は学生時代にこれをした私たちを「負け犬」「勉強の敗残者」と負の評価によって大いに苦しめた。高校や大学、入社等の試験で人生の進路を大きく左右した。これによって私たちを評価する人たちも肯定的に決して評価しなかったのですから。

失敗を避け続けてどうするの

それでは自らを試す機を避けているとどうでしょうか。確かに失敗(例えば誤答)もしません。その痛みを避けられてそれなりに心地良い領域に我が身を保てる。だが成功(例えば正答したりそれを積み重ねた結果である合格)をする状況は決して望めない。失敗することが皆無ならそうする事から学びや学習を得られないから。

「ケド間違うのってメゲね」と反感のあることは拝察する。
「同じ過去問で同じ間違いをする自分が情けない」
「何度も同じ誤読で誤答する自分が嫌になる」
「誤答は正答を教えるって信じらンない」
以上のようなお嘆きは繰り返し拝聴してきたからだ。

そのような感情から、「過去問で誤答しないようにもう少し参考書を読みこもう」「同じ間違いをしたから講義ビデオをもう少し見直そう」などとして過去問を繰り返して解く勉強法を敬遠する諸氏を散見してきた。難関試験に挑戦中の諸氏にも不快を避けて快を求める脳神経科学的な作用は等しく影響するのだから。

誤答する不快を避けてそれなりの快適領域に居続けることは、心地良いぬるま湯に浸り続けることでのぼせて身動きのできなくなるカエルの例えが指摘する好ましからぬ、受験生なら例えば合否を高確度で予想させる模試の得点で合格見込みがない極めて厳しい状況を招来する。さて過去問の取り組みで誤答は正答のもとができるのか。

無論、合格するにはそうすることができるに越したことはないはずだ。
今回は誤答は正答のもととする勉強法を掘り下げてみたい。

結 論

それが失敗を細分化して過去問を極める勉強法。「失敗は成功のもと」を細分化して「小さな失敗の積み重ねは成功のもと」として過去問を極める本格的な試験勉強に取り組むこと。過去問を解くにあたって一気にこれを解いて誤答をしてめげるのでなく解答の手順を細分化して小さく誤答をしてこれから正答する示唆を得る勉強法だ。

その過程を換言すると、結果的に誤答する結果と正答する結果との違いを創る違いを「誤答と正答との過程は何処の何がどのように違うのか」と明確にする方法だ。漠然と「間違ったから駄目だ」とするのでなく明確に「立式のここだけを間違った」と明瞭に認識して正答に至る道筋を理解して記憶して解法を覚える勉強法だ。

以下、一級建築士試験で受験生の多くが苦手科目としがちな構造(30問中6~7問である)計算の問題を事例に上記の方法を説明しよう。頻出の問題は設定された構造体に作用する荷重や反力(張力や圧縮力)そして回転角や撓みを求めるもの。これに対して苦手意識を覚える学習者が一気に正答を目指す過程は実際に難しい。

しかし、その計算問題は定型化した手法で正答できる。これを体得すれば実に美味しい得点源にできる。その手法もイチイチ考え抜いて導くものでない。定型だから繰り返してこれに取り組めばラジオ体操の型の様に覚えてしまえる。ほぼ自動的に正答できる様になれる。マスターの過程を次のように細分化する。

構造計算を失敗の細分化で体得する

構造体の各支持点に関する反力や回転角を設定する。例えば山形ラーメンの構造体がピン接合で地盤面に接合している設問。第一に、左右2接合部に関わる反力は水平力と垂直力そして回転角と仮定する。第二に、その仮定から明らかに推定できる各部材に関する軸力を想定する。第三にそれらから立式する。第四に式を解く。

構造計算の解法過程を一気に進もうとせずに上記の様に細分化する。更にいえば上記は4段階に細分化したが設問に依っては5段階や3段階となるので、何段階に分けるか想定することを初段として始めるのも細分化の方法として視野にいれる。以上のような前提で例えば過去10年分(ほぼ70問)の構造計算の過去問を極める勉強に取り組む。

細分化した失敗から学ぶ

まずどの問題も一気に正答を目指さない。そうではなくて初段の段階分けだけ、つまり解答過程の言い当てだけをする。これを解答解説によって正誤判定をする。ザックリ正しければ良しして次の設問に進む。誤っていればこれを何をとのようにすれば正しいのかを学習する。要するに構造計算の方針つまりコツを全問で把握する。

次に最初の問題に戻って1段目である各接合部に関する反力や回転角の設定や、それから判断できる2段目の軸力を想定する。これも解答解説を確認してその仕方や想定の正誤を判定する。その設定や想定が誤りだったら解答解説を読解してこれを正しい設定や想定ができる考え方を暗記する。これを次々と進めて全問で同様にする。

更にまた最初の問題に戻って1段目から始めて3段目の立式までを各設問でそれらを行う。前段と同じく立式に関して正誤を確認する。立式が誤っていれば解答解説を以下同文。最後に最初の過去問に立ち返って初段からは始めて式を解く。最終的な解答をする段階を行う。全問で初段から最終段階の解答までを行う。

失敗の細分化はペンキ塗り

以上の様に最初の問題から最後の問題までで小さく失敗を経験する。その経験から学べることを学ぶ。この学びを土台に次の試行錯誤を行う。その経験から以下同文。同様にして最後の過程までを全問で行う。その手順は全問に対して言わば上手にペンキを塗る工程に似て、徐々に仕上に向かって塗料を塗り重ねるように進める。

ペンキ塗りは下塗り、中塗り、仕上塗りと3段階で行う。少なくとも下塗りと仕上塗りと2段階とするが、いずれにしても一発でこれを行うのでなく何段かに分けて行うのが上手にこれをするコツだ。段階的に工程を進めることを怠ると塗りにムラが出て上手くいかない。計算問題の解法を覚えるのも同様だ。

そのペンキ塗りのように失敗を細分化して過去問を極める勉強法はどうだろうか。例えば「その繰り返して解答解説を読むって解答力がつかなくて駄目じゃね」「解答解説を何度も読んでちゃ思考力が身につかなくない」とご懸念かもしれない。数学や物理の授業で「考えて解きなさい」と繰り返して諭されたのだから。

計算問題は思考科目でなく暗記科目

しかしどの資格試験の合格を目指す受験生でも目指すのは、合格つまり合格基準を満たせる正答力であって問題を考え抜く思考力でない。その解答力の実体は前述のように正答に至る立式やこの前提になる諸条件を設定する手順であり、更にいえばその型の暗記であり、それらを俯瞰して抽象できるコツつまり枠組みの記憶だ。

勿論「でも思考力を身につけなきゃでしょ」と反論があるだろう。しかしその思考力とは言葉だった。思考を形成する言葉を作る語彙いわば型、この記憶がなければ思考もない。であるならばその思考力を体得したければそれを支える型の記憶を蓄えるのが筋。構造計算なら解答解説の読解から繰り返して条件設定から立式までの語彙を学ぶのだよ。

法規も同様に正答できる過程を暗記する

その学習過程は総点を相対評価して合否を決める合格基準とこれを多くの受験生が苦手とすることから「これを制する者は建築士試験を制する」と言われる法規にも適用できる。一級建築士の法規は正誤判定の4肢1択で正答を選ぶ。法規問題の解き方、このデータを有さないものが当初から4肢から1択の正答を選ぶことは困難だ。

なので各問で正しいと判定した1肢を選ぶことを目標にして全問にあたる。そうして選んだ結果を解答解説を調べる。誤答したのであれば前述のようにする。全問で最初の問題に戻って次に2肢だけを以下同文。また同じく戻って3肢を、つまり最終段階として正誤判定をして以下同文。このように徐々に難度上げる。

つまり難度を細分化して小さく失敗を経験して成功のもとである学習を積み重ねる。法規は10年分で三百問でもこれに対して失敗を細分化して過去問を極めるつまり正答できるまで繰り返して型を覚える勉強法を進めていけば、本試験で満点に迫る得点をすることは決して難しくない。「それって本当なの」と訝しいだろう。

だが、細分化して繰り返し解答解説を読解しその過程で自ずと法令集も繰り返して同様にする過程からして正答する型つまりコツが覚えられるので怪しむに当たらない。そもそも細分化した失敗をすることはいきなり大きな失敗をする経験に比して痛みが少ない。かつこれを克服することも容易だ。ゲームのように過去問を極めることが叶う。

失敗を細分化して過去問を極める勉強法の健闘を祈る。
Good Luck