4段階学習法で合格を目指せ

「マインドマップ資格試験勉強法」改
「NLP資格試験勉強法」公式ブログ版2024年10月4日号
本誌はNLPの観点から合格を目指せる勉強法を提案します。

合格者は自らがこれ自身になれる勉強を行えた。
NLPはその人たちに共通する型・パターンにも注目する。
本誌で合格を目指す貴方にその型を提案し合格を支援します。

137式リピート勉強法を実践されてどうでしたか

こんにちは
こんばんはお元気ですか。
NLP資格試験コーチの近藤です。

前号は「137式リピート勉強法」をご提案しました。過去問の解法を覚えるだけでなく、仕事で覚えるべきことを覚える為に、記憶に関わる脳神経科学的な知見から有用だったからです。「えっ、それってホントに?」と思ったならばそれは実によい疑問です。まだそれを実践していないのであれば是非とも実践しましょう。実行すると分かるからです。

月が改まり、今年も残す所は3ヶ月。次の合格を目指している受験生の皆さん、学習の目標はどれ位達成できましたか。勿論「うん、サクサクと達成できている!」であればその調子で今年の学習計画を達成しましょう。そうする事が合格への近道になるからです。しかし、「ウ、思い通りにできていない」のであればご用心。その延長は不合格に繋がるからです。

この時期、後者の皆さんから頻繁に賜る悩みやご質問がこれ。
「どこから勉強したら良いの?」
「参考書や法文集のどこから読むべきなの?」
「そもそも自分が勉強すべき項目が分からない?」
試験勉強ってやるべきことがとても沢山ありそうですからね。

流れに身を任せた受験生はどうなるの?

前述の状況下、「悩むだけでは時間がもったいないから」と受験予備校の講義だけは真面目に出席する。講師の解説を録音しつつノート取りも真面目に行う。予備校の帰り道では録音した音声を聞いて講義を復習をする。帰宅後には講義を受けたテキストやノートを開いてこれまた復習をキチンと真面目に行う。予備校通いの受験生として言うことなし。

独学の方は「取りあえずあの聴覚教材でも見ておこう」と耳学問に励む。速聴すれば記憶定着に関する繰り返しの学習効果が見込めて良いタイパで勉強できるからと、1.5倍速や慣れた人は2倍速で聴覚学習に取り組む。「7回以上聞くと潜在意識に聞いた事が刻み込める」と信じて何はともあれ繰り返しの聴覚学習に打ち込む。実にご熱心な姿勢である。

または「お勧めの参考書を読んでいれば良いジャね」と読み込みを続ける。要点と思える箇所に下線を引いたり赤ペンでマーキングしたり後で見返ししやすいように付箋を貼ったりする。ただ読み進めるだけでなくその様に手を動かしながらグイグイと法令集も読みこんでいく。合格基準を余裕で満たせそうな知識が着々と身について行く感じがする。

流れに身を任せたその効果は

で、実際のところ、そうした事の効果はどうなのか。その答えは、年明けにでも模試や答練を受けてみる、またはある年度の過去問を一人模試的に解いてみると一目瞭然です。例えば上記の勉強が功を奏していたならば特に苦手科目で合格水準を満たせる得点を得られるはずです。しかし「エッあんなに勉強したのにこれだけ」と哀しみに落ちる受験生は決して少なくない。その勉強が自己目的化していたからです。

自己目的化は目的を達成する為の手段そのものが目的になること。つまり合格基準を満たすための勉強が、勉強する為の勉強になった様子です。「勉強しているのだからそれの何が悪いのよ」お怒りでしょう。その気持ちはよく分かる。だが試験勉強はこれのためにするのでない。合格する為に行うもの。合格基準を満たせるように励む行為であるべきだ。

では、合格をする為の試験勉強はどうすればできるでしょうか。
今回は合格をする為の試験勉強法を再確認していきましょう。

結 論

それが4段階学習法。「無意識の無能」を「無意識の有能」に変える勉強法です。前者は何かができない自分に無自覚な状態。後者は何かができる自分に無自覚なこと。頻出の過去問で言えば、前者はその設問を解けない自分に無自覚。後者は意識せずに呼吸ができるように頻出の過去問を解ける様子です。同じ無意識でも、両者には能力に置いて大きな違いがある。

上の違いを創る違いが、意識の無能と意識の有能の過程を経る学習。例えば、過去問を解いたら幾つもの頻出問題を解けない自分を自覚した。ならば、次の意識の有能、つまりその頻出問題をアレコレと考えれば解ける自分になる為に、意味が曖昧だった用語を調べ、不慣れだった法令集の検索法を練習し、×問を繰り返し解いてそれを○問にできる様に過去問集を極める。

以上から進行過程は、無意識の無能→意識の無能→意識の有能→無意識の有能と進む。「解けない事実も知りまシェーん」のお花畑的な自分から「解けるけどイチイチ意識してません」になる過程だ。例えば後者は本試験で設問を見た瞬間にサクサク解ける状態だ。

4段階学習法の始め方とは

では4段階学習法をどのように始めれば良いか。それは何はともあれ過去問を解く。これをすれば、過去問中の解けない設問を意識できる。ある過去問が解けない事実に無自覚な自分から、それが解けない事実に自覚的な自分に変身できる。「この分野って勉強しなきゃ駄目だ」と意識の無能を得られる。これが意識の有能、勉強して問題が解ける結果への最初の一歩だ。

貴方が合格を目指しているのであれば、意識の無能を知ることはこれが指摘する自分の学習状況を変える意欲を高める。勉強のやる気を出せさてくれる。以上はメタ認知学習法としてご案内の通りだ。できれば10年分ほど、少なくとも3年分の過去問を1分で1問を解いて○付けをする。×問で何をどのように間違ったか、頻出なのに解き方を知らない状態を知れる。自分のデシラを獲得できる。

意識の無能を得た効能

デシラを認知した貴方は、意識の無能を得た状態であるから、予備校をご活用の方なら講座で何処を集中的に理解すべきか、独学の受験生であるならば参考書や法文集の何処を読みこむべきか、視聴覚教材で何に注視し何処に聞き耳を立てるべきかを、骨の髄まで自覚できる。ズバリ自分の受験勉強に関する弱点を痛感できる。だが、その痛みから落ち込むことは一切不要。

無意識の無能であるままで勉強を自己目的化して有限の時間を浪費するよりも、遙かにより上手く合格を目指せる橋頭堡を獲得できる。有限の時間から合格を目指せる無限の可能性を得られる。その拠点を足がかりにして、自分が学び読み、見聞きする、そうする行為に関する要点を確かに得られる。貴方は合格を目指せる勉強を始められる様になれる。

合格したいならカエルを食べてしまえ

以上を纏めよう。4段階学習法は多くの過去問を一気に解くことでデシラ(特定の過去問が頻出であるのにその解き方を知らないこと。注:これに本試験で正答することが各受験科目の合格基準を満たす)の過去問に直面している自分を認知することからこれを始める。そうすれば、学ぶべき箇所や読むべき項目や見聞きすべき要点、それらを痛いほど認知できるだろう。合格を目指せる勉強を始められる様に自分のケツに蹴りを入れられる。

と言うと「それって痛いからもう少し勉強してからね」と少しの不快を回避しがち。だがそもそも無意識の無能にあったから、何を勉強したら意識の無能を減らせるか分からない。結果、貴重な時間を浪費してなお合格を目指せない得点力に留まる。そのような受験生が散見される。

そう言えば「朝一番にカエルを食べてしまえ」の名言は1番嫌な物事からまず行えと教えた。後のことがとても楽勝になるからだ。過去問を解いてデシラを自覚することは、カエルを食べるよりもキモくもムズくもない。それどころか合格を目指せない自己目的化しがちな受験勉強を、合格を目指せるそれに一変させてくれる。何をどこから勉強したら合格を目指せるのかに迷っているのであれば、カエルを食べるよりも簡単な過去問を解くことから始めよう。

合格を目指せる勉強のキックオフに健闘を祈る。
GOOD LUCK!