悩みの解消やメタ学習の強化に使えるドコデモメモ

「マインドマップ資格試験勉強法」改
「NLP資格試験勉強法」公式ブログ版2025年12月12日号
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合格者は自らがこれ自身になれる勉強を行えた。
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本誌で合格を目指す貴方にその神髄を提案して合格を支援します。

学び方を学ぶメタ学習の実践はどんな調子ですか

こんにちは近藤哲生です。前号はメタ学習の御案内。これは学び方を学ぶことをお伝えした。例えば「参考書を読む」勉強の仕方を勉強すること。参考書を普通に第一項から順番にキチンと真面目に読む・勉強するのでない。過去問で誤答の多い分野で特に苦手な部分を解消する為に役立つ章や節から学習する方法を学習する。

学び方を学ぶつまり学習の仕方を学習するのがメタ学習です。但し「チャンと勉強しよう」等と単なる言葉掛けで終わらせるのでない。何をどのようにした時に過去問の正答率が向上したのか。模試の得点が増したのか。そのように数値化して学び方その学び方を客観的に認知する。こうすることがメタ学習を実践する際の要です。

メタ学習を深化する為に有用なこと

ではその要を保持する為に有用なのは何か。例えば「何か良い感じで×を○にできてる」みたいな感じだろうか。だがその感覚でメタ学習の向上は望めない。感覚は主観で曖昧。例えば勉強が計画通りに進んでも雨が降る日は何だか良い感じに思えず、それが計画倒れでも晴れた日は脳天気で済ませがち。基準にできないから。

そうだから基準の例として得点や正答率などの数値という客観で学び方の学び方、メタ学習の効果検証をする。木枯らしが吹こうが粉雪が舞おうが、客観的な数値が増していれば、メタ学習は順調に進んでいると認知できる。勿論、「でも、何時も模試や過去問の点数を見るのって無理」との異論もあるだろう。ならばどうするか。

その答えは次のお悩みやご相談を解消する方策でもある。
「今の勉強って進み方が不安」
「計画通りに進んでるけど何か心配」
「何が分かってないのか分からないのが怖い」
それらの悩みは今ここにある自分の状況に関わる認知だ。

メタ認知を促すドコデモメモ

先の自分の状況に関わる認知を不安や心配などの否定的な状況から好転させたり学び方を学ぶメタ学習を日常的に向上させたりする為に有用なものは得点のような基準だ。しかし、その基準は前述の異論が指摘したように日常性に欠ける。そこで使えるのが、自分の勉強や心理状態を観させてメタ認知を促進するドコデモメモである。

ドコデモメモは窓ガラスや冷蔵庫の扉、そしてホワイトボード的に使えるシートを貼り付けたドアや襖などのように日常的に眼にとまり観ることを助けるドコデモにホワイトボードマーカーで、学習法に関する課題や自分の悩みや不安、そして恐れなどを書き付けた落書きだ。頭や心の認知を外部化して可視化、客観視する装置だ。

その認知は内面にある時は掴みようがなく実に大きく手に負えない様に認知される。だが、これを書き出したドコデモメモとして目撃すると、例えば冷蔵庫の扉に書いた数十センチの視覚的な情報であり、つかみ所のないものでなく漢字やひらがなカタカナで表現して操作可能な認知に変換できる。自己効力感を与えてくれる。

ドコデモメモの機能

先の装置はその様にして自身に関わる認知を認知可能にするメタ認知を促進する。例えば、勉強に関する不安や心配そして恐れは「何がどのようになるのが不安や心配なのか」と自問した答えを書き付けることで客観視できる。「そうでなくて、思い通りになるには何をどうするか」と自問を進めた答えを書き付けると客観視が進む。

すると、脇から観ていると八目さきの差し手が分かる「岡目八目」効果が書き手自身に及ぶ。まるで同僚や後輩の悩み相談に「それってこうすれば良くネ」と名答している時に似て自分の悩みにも名案を得る事ができる。そうでなくても「なんだそんな無根拠なことで悩んでいたのか」と怖れや不安をいなすこともできる。

勿論、書き付けて直ぐ客観視の効力が自身に及ぶに越したことはないが「そんなんで悩みや不安が解消するなら苦労はしないわ」とも言える。だからと言ってドコデモメモが無効とするのは早計だ。このメモはこの名が示す様にドコデモでメタ認知を促す記述をしてこの側を歩く書き手に自身を止まって観させる。さてどうなるのか。

ドコデモメモの不思議な効能

「Out of sight, out of mind」でなく「気に留めたければ見る」行為が自然にできる。例えば苦手科目、計算問題の解法に関する解り難かった要点を冷蔵庫の扉にドコデモメモの1つとして書き付けておく。飲み物や食べ物を中から取り出す為にそのメモが眼に止まる。すると、ある日ある時、「なるほど」と解る瞬間が到来する。

「ナニヨ、お呪い的な事を言って?!」と思うだろうが、その瞬間を作るのが目標達成志向で機能する人脳の働きだ。例えば、「暖かいアウターが欲しいな」と考え始めると、それに係わるCMやサイトに自然と見ようとも思わなくても目が止まる。これはその働きの一例だ。脳の目標達成指向の一端として観察される。

不安や怖れに関するメモは、これを「何がどうなる事がそうなのか」そして「そうなる事態を解消する為にできることは何か」と具体的に自問自答した記述をトイレの扉に貼ったホワイトボード的なシードに書き付けたものとして、用を足す度にこの書き手の眼に止まらせる。改善に向けた行動を促し「心配ない」と気づきを与える。

そのような閃きや認知が生じる現象がドコデモメモの機能だが、これは何も不思議な作用でない。人脳の有する認知を認知できるメタ認知が私たちに与える気づきや発見という精神作用である。ドコデモメモはその作用をドコデモにあるが故にこれを「止まって観て」とこの書き手に働きかけ「観て気づく」契機を与えてくれる。

ドコデモメモのコスパとは

ドコデモメモはこれを行う1つの方法としてホワイトボード的なシートをご紹介した。これは大きな書店や文房具店、あるいはアマゾン等の通販サイトで容易に入手可能だ。書き物を消したくなったら、ホワイトボードの白板消しで消せる。それがなくてもホムセンなどで買えるメラミンスポンジでもサラリと消せる。

ホワイトボード的なシートを使わなくても、窓ガラスや冷蔵庫の扉などに湿らせたティッシュで拭き取れるホワイトボードマーカーで書き付けたドコデモメモは、メタ認知を促進することで「止まって観て気づく」好機としてこの書き手に作用する。数百円の投資とこれを書く僅かな手間で、これの利用者に多くの恩恵をもたらす。

他方、「落書きで悩み解消できたら苦労はしないわ」と反論もあるだろう。ドコデモメモはいわば心の鏡だ。「鏡は悟りの具に非ず迷いの具なり」からその論にも一理ある。だが、迷うにしても、主観的に悩むのと客観的に悩むことに雲泥の差が生じる。ドコデモメモをするか否かその差が実に大きいと実践して始めて実感できはずだ。

ドコデモメモのご活用に健闘を祈る。
GoodLuck!