試験直前期にも最適メタ認知勉強法

「マインドマップ資格試験勉強法」改
「NLP資格試験勉強法」公式ブログ版2024年7月19日号
本誌はNLPの観点から合格を目指せる勉強法を提案します。

合格者は自らがこれ自身になれる勉強を行えた。
NLPはその人たちに共通する型・パターンにも注目する。
本誌で合格を目指す貴方にその型を提案し合格を支援します。

テスト、イターバルをやってみてどうでしたか?

こんにちは、こんばんは
NLP資格試験コーチの近藤です。
上記を実践された方々は多いに効果を実感されたと拝察。

来週末、遂に一級建築士の学科試験が実施となる。受験生の皆さんには是非とも合格を確信できる状態で本試験を迎えて欲しい。最終合格を目指した万全の受験対策に時間を要する為に、学科の合格発表を待たずに対策を急ぎ始めるべき設計製図の試験がほぼ3か月後に控えているのですから。

勿論2次試験が控えている他の資格試験であっても同様。1次の結果を待たずに2次の対策を「1次の結果次第で無駄になるからどうしよう」と迷うことなく始められるように、1次試験の終了時点で「これで2次対策を安心して始められるな」と思える結果を得られる準備の下で1次試験を迎えられたい。

前述のような状況下、
この直前期にあるあるなお嘆きがこれ。
「過去問をやりきったけはず・・・だけど心配」
「過去問をもう7回も繰り返して解いたのに不安」
「過去問を極めれたかどうか自分の取り組みに自信がない」

その心配や不安、自信がないとの言葉は合格に対する確信のなさが言わしめる受験生として当然の心もちに由来する。この時期、当該の受験生は藁をも掴む思いでよくやりがちなことすがってしまう。合格を目指して残りの時間を有効に活用すべき時にあるにも拘わらず悲しくも次のように展開される。

受験直前期にやってはいけない勉強法

その1つは「厳選○○問題集」「特選○○要点集」等とした問題集や参考書に新しく手を出してしまう勉強だ。「どうし駄目なの」とお考えであろうからお答えする。確かにそれらは受験生の思いに応えようとして編纂された書籍だろう。だがその厳選は貴方の為にそうであるとは言い難い。

貴方は厳選された問題集を他に厳然と有する。それが試験勉強の当初に認知しただろうアレだ。試験によく出るのにその解き方を貴方はまだ知らなかった問題群デシラだった。試験直前期の今、それは法令集や参考書を読み過去問を繰り返し解く勉強をしても未だデシルへと充分に転じられてない問題群だ。

デシルはデシラを正答できるようにした問題群だ。参考書や法令集、視聴覚教材などで学習をした成果として試験時間内で正答に至れる解法を体得したもの。資格試験で合格を目指せる勉強の要諦を端的に言えばデシラをデシルに変えることだ。これができる事が資格試験の特質からして合格を叶えるからだ。

デシラとデシルの正体

そもそもそれらは試験によく出るのだった。それらに完答できれば、過去問の組みあわせから設問の7割が作成される資格試験の特質からして受験生の合格を目指す志を容易に叶える。一方でその解き方を合格点を取れる様な完全デシルに未だ転じられてない。つまりそれが貴方の未デシルな問題群だ。

もしその未デシルを完全にデシル化できれば、受験終了時点で合格点の取得を確信できる。むしろ各科目の受験終了毎に合格点の取得を予感できるだろう。その見込みを事前に有する受験生は本試験に対する心配や不安や自信喪失を全く解消できるだけでない。本試験に合格の期待すら覚えることができよう。

以上、貴方の為に厳選であると言えない新たな書籍類に手を伸ばすことは自に最適な登山靴でなく安直なサンダル履きで富士山登頂を目指すような行為になりかねないのでご用心。ではこの試験直前期に、貴方は何をどうする勉強に励むことで心晴れやかな自信を覚えて試験を迎えられるのだろうか。

今回は試験直前期にお勧めの勉強法をご案内したい。

結 論

それが未デシルの完全デシル化勉強法だ。「この時期に完全ってムリ」と思えるならばデシル化勉強法と言おう。未デシルは前述のようにこれまでの受験勉強を経て未だデシルにし得ていないデシラだ。これを完全とは言わないまでも時間の許す限りにできるだけ多くを完全にデシル化する勉強の仕方だ。

何故にデシル化する勉強をすべきなのかを再述する。ご案内した通り、それが過去問の組みあわせで設問の7割を出題する資格試験の特質だ。全過去問をデシル化できれば、どのような組みあわせで作られた本試験の設問であっても高確率で正答できる。結果として、受験生は確実に合格点を取れるだろからだ。

デシル化勉強法の手順

1.未デシルは一定の基準で全てこれを認知する
2.1は何がどのようにして未デシラなのかを認知する
3.2で認知した情報を元にデシル化に資する認知を深める
4.3の認知を検証するテストをして認知の認知を高める
5.4で誤答した未デシラが解消できるまで2~4を繰り返す

以上は未知の知を得ることであり、そうして知った未知を正しく既知に転じる為の検証も含む行為の円環だ。未知は認知の1つであるから、これを認知して新たな認知である既知に転じることからして、認知の認知つまりメタ認知を得る勉強法だ。つまりデシラ化勉強法はメタ認知を高める学習でもある。

メタ認知を高める効能

メタ認知を高める学習は、米国等に於ける学習に関する研究が記憶などのインプットを約2割高める効果を期待できるとしている。記憶を支える理解力や応用力を向上させる。記憶への寄与に関しては、才能や知性の関与の割合が10%であるが、メタ認知能力が関与する割合は17%に及ぶと言うからだ。

未知であることの認知、つまり未知の知であるメタ認知を前提とする好奇心は、人にこれを満たすつまり未知を既知に転じることに対して強く働く。その典型が科学者達の様々な探求であり、「この種の頻出問題を解けるようになれたら勉強って楽しいだろうな」と受験生を強く動機づけることでもある。

人脳は未知を既知に不可能を可能に転じる学習や行為に意欲を強くかき立てる神経伝達物質ドーパミンを放出する。メタ認知を有するが故に未だ未知や不可能である事物の何たるかを認知できる。それを発揮した結果として、好奇心を満たす探求や不可能を可能にする挑戦に私たちを大いに向かわせる。

各段階のご案内

1.未デシルは一定の基準で全てこれを認知する
一定の基準は、例えば5回繰り返して解いた過去問ならば、直近から遡及して連続3回を正答できなかった問題とする決め事。これに該当する過去問、例えば誤答や正答を繰り返した過去問はこれを全て、特に不得意科目に於いて完全に把握する。「これってたぶん大丈夫」等と曖昧で無根拠な妥協をせずに。

2.1は何がどのようにして未デシラなのかを認知する
1で認知した過去問は解答解説を再び精読して自らが何がどのようにして誤答をなしたのか、例えば暗記が甘かったのか、ある算法に精通していなかったのか等、自分の誤答に至った思考過程を未知の観察対象を見るかのように一切の妥協やごまかしを排除して備に認知する。

3.2で認知した情報を元にデシル化に資する認知を深める
暗記が曖昧だった項目に気づいたのならばそれが明瞭になるまで暗記の仕方を改める。ある算法に精通していなかったのであったのならばそれを極めるに資する知識や基礎や関連の算法を再度会得する。設問を誤読したのであれば正しく読める方法を学ぶ等デシル化に必要な再学習をする。

4.3の認知を検証するテストをして認知の認知を高める
ここで3で得た認知つまりデシル化に必要な再学習による理解や記憶つまり認知を認知する為に、誤答していた故に再学習に及んだ過去問を解き直す。それの過去問に関わる解法の習得度をテストする。答え合わせする際まぐれの正答は解法が誤りなら誤答とする。

因みに答え合わせはただ正誤を見るだけよりも、その前に自らが端的な理由づけの基に正答・誤答の予想を立てることは、回答に至った自分の思考過程を検討することであることから優れてメタ認知を発動させるのに役立つ。答え合わせの前にした予想と反した結果は先に発動したメタ認知を認知させもする。

5.4で誤答した未デシラが解消できるまで2~4を繰り返す
この目的は言うまでもなく未デシラの完全なデシラ化だ。これをすることで合格の確信を覚えつつ本試験に望むことだ。言い換えれば、未デシラのある故に覚える心配や不安そして自信喪失を可能な限り解消することでもある。合格と言う山頂に到達する為に有益な心を装備する事でもある。

過去問の完全デシル化に健闘を祈る。
Good Luck!