デシラで進めれば合格を目指せる速い読書法

「マインドマップ資格試験勉強法」改
「NLP資格試験勉強法」公式ブログ版2025年10月17日号
本誌はNLPの観点から合格を目指せる勉強法を提案します。

合格者は自らがこれ自身になれる勉強を行えた。
NLPはその人たちに共通する思考と行動にも注目する。
本誌で合格を目指す貴方にその神髄を提案して合格を支援します。

逆向きに合格に至った過程を書かれてどうでしたか

こんにちは近藤哲生です。前号は合格に至るご自身の過程を創作する方法をご案内。その創作は視覚や聴覚、身体感覚などの知覚を基盤にした。これにより脳つまり無意識が、例えば冒険映画やアクション映画を視聴した人たちが知らぬ間にその主人公的に振る舞うようにその過程を再現したがる。その脳機能を活用する為でした。

それは摩訶不思議ですが、そうではなくて上記は効果的なCMにも活用される自然に何をしたくなる脳機構つまり動機づけ(本誌で言えば勉強したくなること)をする心理学的な手法。でも「それって分かんないですケド」と言うのはまだ実践していない人の正直なご発言であり、実践した人だけが効果を体感できる方法でした。

勉強・読書の秋によくあるお悩みやご相談

それが下のような受験参考書などの読書法に関すること。
「沢山の教材をどこから読んだら良いの」
「読み込みが進まない参考書が山積みで嫌になる」
「速読して読めたはずの内容を忘れてしまうのでウンザリ」
タイパやコスパ重視のご時世からしてよく耳にする悩みである。

合格を目指して参考書やテキストに日々向かい合っている皆さん、そして貴方はどのように読書法に取り組んでいるだろうか。例えば「それって速く読めて理解できたら良いジャね」とは正直な思いだろう。その思いに焦点を当てた速読法は巷に流布する。実際、読書法を愛好する私もこれまで多彩にそれらを実践してきた。

しかし、速読法は私に限り、且つAIを通した詳細で包括的な調査を元にして言えば、「大幅に速くしかも理解は落とさない」魔法の速読法は実験と総説の双方から見ても成立しない。速度と理解の関係は確固たるトレードオフだ。速く読めば理解が追いつかず、理解が追いつくには読みが遅くならざる得ない。

その結果はコスパやタイパを読書にお求めの向きには誠に悲しいお知らせであるが、海外の諸賢が知力を注いで探求した結果なので仕方ない。とは言え、先の調査や勉強法に関する知見からして、できるだけ速度と理解度とを高め得る読書法はこれを実践する人に於いて脳神経学的な観点から存在し得る。さてそれは何だろうか。

デシラで進める速くて効果的な読書法

デシラは本誌が繰りかえしてご案内してきた試験に頻繁に出る(これが表すように試験勉強の要諦である)にも拘わらず、貴方が未だ解き方を知らない設問・項目である。これを克服することは頻繁に出る項目を認知して理解してコレに関わる問題を解けるようになれば可能。且つこれの名称からして合格点を獲得する要でもある。

これまた本誌で繰りかえしてご案内の通り。例えば社労士や建築士ような資格試験の設問はこれの8割前後が過去問の組み合わせから作成される。デシラの過去問を全てデシル(頻出で解法を知る)に変える勉強は、これの8割に得点できる事をもたらす。よって、デシラはこれをデシルに転じる勉強が合格を目指す要諦だった。

速くて効果的な読書法は決して写真を撮る的に見ただけで読める(同時に理解も可能と仄めかす)が如くの読書法でない。そうではなくて、デシラの過去問を結果的に正答できてデシルにできた過去問の正答率つまり解法の理解度を尺度にしてこれ自身の効果を図る。これは信じることは不要。実践すればその効果を実感できよう。

デシラ基盤の効果的な速い読書法の進め方

そのデシラ基盤ステップは次の通り。
1.「自分」のデシラを把握する
2.SQS3Rを実践する
3.当該の過去問を解く
4.補完的に2と3を行う

1.はカギ括弧で強調したように自らのデシラを把握することが要点だ。決して「これだけ問題集」や「厳選問題集」など一般的な問題集でデシラを決めない。例えば過去10年分(例えば一級建築士試験なら1250問)の過去問を1分/問と短い時間(合計で約21時間)で全て回答し正誤を明確にしてデシラを明確にする。

過去問を1分/問で解く理由は第1に頻出つまり試験によく出る分野と項目を迅速に把握する為だ。本試験の様に3分/問程で時間を要して解くに越したことはない。だが未だ知識が不足の状況でそうする事は考えても正答できないから時間の無駄で、時間をかけると自分のデシラを失念する。以上を回避する為でもある。

SQS3R各段階の実践法

SQS3RはSurvey、Question、Skim、Read、Recall、Review以上の頭文字だ。Surveyは調査。デシラに関する情報がどこにあるかを読書対象でサクッと調べる。Questionは例えば「容積率の解法はどこを理解すべきか」と本文で答えを探す問いの幾つかを立てる。Skimはつまみ読みでデシラに関わる読む範囲を見つける。

3Rの初段、Readは決して速読でない。デシラを解消するに有用な段落や節の読解だ。要点を表す文章の主語と述語を把握する。これに係る条件節や文と文、段落間の論理関係を左右する「又は・且つ・若しくは」等の接続詞に注意する。文意を自らの言葉で表現できるか否か、これができたら理解したとして読解を先に進める。

「それって速読ジャなくね」とはご指摘の通りだ。前述したAIの詳細で包括的な調査は読書に関する速度と理解度は相反するとした。この事実は、例えば建築基準法第六条を高速で読んだ後、理解度が自分の言葉で読了内容を決して感想ではなく、本文に沿った陳述で表現できるか否かで実感できるが、実際にできないはずだ。

理解は単に感想を述べることでない。これをした人をして、読み取った内容の道筋を解らせる。文章の主張とその根拠、加えて根拠を支える論拠とを示させる。端的に言えば、これをした結果をその人自身の言葉で抽象と具象、原因と結果などで解った内容を話させる。以上の状況に到るまでその人なりの時間を要する思考過程だ。

その結果からデシラの解消が速く進められる。読書速度が低速にならざる得ないその読解は過去問の解法を理解する事に有用であるからして、「急がば回れ」的に結果として速読と言える。ここでご案内している読書法は理解の速度を増せることを基に速い読書法としてきた。決して理解したつもりの感想的な状態を目指さない。

Recallは想起だ。読了した箇所はこれの要点を想起できるか否かを確認した結果でこの可否を確認する。例えば「建蔽率の算定法で要点はナニ」と自問自答する。自分の言葉で要点を表現できた結果を尺度にして理解度を把握する。Reviewは再読と要約だ。前者はRecallの結果で不足を補足する。後者は前者も含めた要約をする。

SQS3Rの効果検証は当該の過去問で行う

SQS3Rは実践すればデシラを解消する事に関して大いに効果を期待できるが要注意だ。その期待は数時間また数日間という条件を付記される。ご承知の通りに1時間後に銘記した事項の大半を忘却する脳機能が作用する。1日後にそうした項目の7割近くを以下同文。だからその前にSQS3Rに当該の過去問を解く。

そうすれば近頃は注目を集めているをアクティブリコールを自ずと起動できる。その積極的な想起は「思い出すことに何の意味があるのよ」と無意味さを糾弾されがちだが、その実は脳機能からして記憶情報の再構築つまり記憶強化を大いに行う。重ねて解いた過去問の正誤から理解でない誤解、覚え損ないをあぶり出せる。

上記のあぶり出し、検証から視えてきた理解や記憶に関する不足箇所は、これをSQS3Rと当該の過去問解答によって補足する。つまりデシラに関して先の2から4(即ちここまで)を循環させる。1で認識したデシラ全体に対して2~4をデシラを全てデシルに転じられるまでサクサクとPDCAサイクル的に周回し続ける。

面倒を承知で行うのが試験勉強

以上、デシラで進める速くて効果的な読書法はどうだろうか。例えば「そんなに面倒なことって無理」だろうか。何をするにも簡単・手間いらずを求める諸氏にご案内した方法は実に手間を要する。確かに要点と思える項を目に写して終わるような速読法とは違う。仕上に過去問を解くことまで求めて実に面倒である。

しかし面倒を承知で行うのが試験勉強だ。特に過去問を解けることは、それの解法を無理解から理解に転じる過程を意味した。理解は単に話の筋を解すると文字面だけに限らずこれの対象を少なくとも自らの言葉で暗唱するなり試験勉強の要である過去問解答に関して正答することを意味した。実に面倒なのだから仕方ない。

デシラ基板の効果的な速読法にも健闘を祈る
GoodLuck!