要点の記憶は暗唱ミニテストで確実にできる

「マインドマップ資格試験勉強法」改
「NLP資格試験勉強法」公式ブログ版2025年10月31日号
本誌はNLPの観点から合格を目指せる勉強法を提案します。

合格者は自らがこれ自身になれる勉強を行えた。
NLPはその人たちに共通する思考と行動にも注目する。
本誌で合格を目指す貴方にその神髄を提案して合格を支援します。

「どうでも良い」と思考し行動する実践はどうですか

こんにちは近藤哲生です。前号は過去や他人の事などにクヨクヨと悩み仕事、特に勉強の進行を妨げる心の癖を改善する為に、「どうでも良い」と考え物事に取り組む方法をご案内しました。その方法は、私たちが後悔や悩みなど心的な状況に埋没する状況から自身を救出できる心理技法です。実践すれば心が楽になります。

過去や他人、そして未来に関してアレコレと考え始めて後悔や不安を覚えたらどうするか。それらの事を思い悩んでも実際にどうしようもないのです。だから「どうでも良い」と消極的に投げやりに考えるのでなく、「どうでも良い」と積極的にそれらから心を離す。「どうでも良い」と投げ出せない今ここに全力を発揮する。

そうして人はできることができた時、自分は何かに働きかけられる自信、自己効力感有を覚えられる。「今ここで」できることを実践することで少なくとも未来に対して「やればできる」確信を覚えられる。「こうなったら怖い」と不安に塗れて心が苦しくなるのでなくて、心が楽になる。幸せを覚えることが叶うのでした。

勉強に専念し始めた受験生が直面する悩みとは

今ここに心をよせ勉強に専念し始めても次の様な悩みに遭遇する。
「さっき読んだ参考書の要点って何だっけ」
「線まで引いて読んだ法文のポイントを思い出せないw」
「例題の解答解説を理解した筈なのにその要点を忘れたww」
以上の状況は少なくとも勉強をした結果だから決して悪くない。

しかし、参考書や法文、問題を解いてその誤答を正答に転じる為に読んだはずの解答解説、それらの要点を記憶できない状況は、それらの勉強を繰りかえしていれば要点を覚えるはず。だから「その内に覚えるはず」と放置は決して良くない。その放置は単なる勉強したつもりで自己満足。端的に言えば時間の浪費であるのだから。

では、法文や参考書や解答解説の要衝を覚えられた実感と現実的な結果は一致させる事はどうしたらできるのか。よくある答えは「集中するんジャね」だが、先の悩みは集中して読み覚えた筈の結果であることが多々あるから集中が解決策とは言えない。集中だけ何でも覚えられるのなら誰も苦労はしない。さてどうする。

法文や参考書や解答解説の要点を覚えられる勉強法

それがデシラ基盤のPDCA循環だ。デシラはよくデる過去問なのにその解き方を自分がシラない事柄だ。受験生が合格基準として満たすべき各受験科目とその総点に設定された得点を獲得する為に要点として認識すべき項目だ。これは一概に要点とボンヤリ言われることでなく合格する為の中核、「要点 of 要点」である。

PDCA循環はその要点を覚えることを目的にして計画・実行・確認・調整を先の要点を覚えた結果を過去問に再回答して得るまで回転し続ける。計画はデシラ解消に取り組む勉強の予定。実行はその計画に実際に取り組む。確認は実行の結果として覚えたか否かを確かめること。調整は先の確かめから計画を満足する補正を行うこと。

資格試験の勉強はデシラを基礎にする

先の実行は勿論デシラベースだ。過去問集をできれば10年分ザッと解いた結果を俯瞰して見えてくる自らのデシラをデシルに転じる為に行う勉強だ。これはデシラの解消に資する法文や参考書や解答解説の記述を明確にする読解から始める。その次は読解できたはずの要点を暗唱できるまで発話したり自己解説したりして覚える。

ここで「覚える為に紙に書くのが良いよね?」とするご質問があるだろう。勿論、時間を厭わず是非ともそうしたければそれも良いだろう。だが、時間は有限であるから特に書くことはお勧めしない。実際、言葉だけで覚える方が時間を要しない。同じ覚えられるなら有限の時間を顧慮することが得策である筈だが、どうだろうか。

要点を記憶する為の第一歩は言語化

先の実行を効果的にするには例えば読解するとしてその対象を目に写しただけで読解したつもりにしない。読解している対象を最低でも音読する。段落や節を一区切りとして音読したら、そこまでに読み取った筈の要点を実際に言語化つまり自分自身に説明する。つまり出力することが要点を脳内に入力、覚える為に極めて重要。

試験本番で使える記憶はこの対象を想起しやすくなる手掛かりを与える理解に立脚する。記憶の内容は物事の連合が多いほど、それを手掛かりとして芋づる式に想起が容易となる。理解は複数ある物事の繫がりを説く話の道筋が解ること。これの典型は論理、話の道筋だ。事象とこれの根拠から意見を述べる話の流れだ。

例えば、「西の空が曇り気圧が下がり始め様子は、雨雲を伴う低気圧が接近している兆候だから、雨の前触れよ」が論理だ。空模様が事象、その兆候が根拠、続く主節が意見だ。この様にして、意見に根拠と事象が連合している。意見を覚えたい要点とすると、これを想起させる手掛かりが事象や根拠として存在する。

論理と理解が要点の想起を促進する

以上から、読解(文章を読んでその意味を理解すること)をしたら、実際にそうしたのか否かを確認する為に、自分の言葉で論理的に説明する。そう説明できなければ、論理を構成する事象やその根拠またそれらが導く意味、そのどれかを読解過程で忘却したか、理解していないと判断できる。読解を再試行する契機を取得できる。

その契機は要点の読解とそれを論理的に説明する言語化を通した要点を覚える機会であるから、これを自ら関わる能力の低さが露呈した場面と捉えるのは無能でなく無用。ぜひ記憶改善の好機と認識したい。この好機は試験本番で要点を想起しやすくする手掛かりを構築している時間だから。実に充実した知的活動をも意味する。

面倒臭い暗記は脳神経学的に行え

以上、デシラ基盤のPDCA循環による要点の暗記法をご案内した。いかがだろうか。なるほど「それってって面倒w」だろうか。実際、先の方法に依らずとも何かを覚えるのは実にしち面倒臭いのだから。だが、その面倒は決し避けるべきでない。面倒な方法は様々あるなかでそれに取り組めば期待通りの要点暗記が叶うからだ。

勿論「暗記って要点を理解すれば自然にできるジャね」と問いがあるだろう。例えば理解は例題の正答に資する解法の筋道が解ることだが、これは直ちにこれの内容に関する記憶を保証しない。事実、「理解した筈なのに覚えていなかった」経験が示す通りだから。理解は記憶の基礎その基礎に記憶を確立するのは反復だ。

反復でもただ繰りかえすのは、繰りかえせば覚えられるはずだとする根性や気合いを頼りとした合格点を獲得する為に効果を期待できない単なる精神論だ。そうするのでなく、記憶は一定の間隔、具体的に言えば忘れかける時期、この時に記憶としたい内容を想起することで強化できる脳神経学的な仕組みで効率的に行うべきだ。

最後に「結局どうするの」との問いにお答えしておく。覚えたい要点の文章を読む入力だけで放置しない。その後は必ず要点を論理的に出力、暗唱でミニテストして積極的な想起を行う。要点を脳内に要点を蓄積できたか否かを確かめる。確実に暗唱ができるまで入力と出力を繰りかえす。脳神経学はその効果を提唱するのだから。

今回もくどくなったが、年寄りの役割だとご海容を賜りたい。
デシラ的PDCA循環による要点暗記に健闘を祈る。
GoodLuck!