合格を目指せる超デシラの解消法

「マインドマップ資格試験勉強法」改
「NLP資格試験勉強法」公式ブログ版2025年5月30日号
本誌はNLPの観点から合格を目指せる勉強法を提案します。

合格者は自らがこれ自身になれる勉強を行えた。
NLPはその人たちに共通する思考と行動にも注目する。
本誌で合格を目指す貴方にその神髄を提案して合格を支援します。

未完了効果を活用する勉強法どうですか

こんにちは近藤哲生です。前回、標題のご案内をしました。その取り組みいかがでしょうか。例えば「スマホのゲームより面白い」等の感覚を覚えているならご提示した甲斐がありました。根性や気合い、死ぬ気で頑張るなどのこれらの様に効果性が怪しい、そうでなくても持続し難い精神論を持ち出す必要がないですから。

一方「それってモチベアップに効果的って分かったけど、モチベアップだけじゃ過去問解法って憶えられないよ」とお悩みかもしれない。確かに、「やる気だけて合格できれば誰もが苦労はしない」と言えるのが試験勉強の現実です。意欲強化は車のガソリン補充に似て、確実な合格への方向を進行させる訳でないのだから。

勿論、「意欲強化も正しい方向性の上で有意」でしょう。正しい方向性とは、例示すると資格試験の今回ご提示する過去問解法を確実に体得できる学習過程です。この過程は本試験までの有限な時間と言う制限の上で展開されてこそ有意です。その制限を乗り越える為に強化された意欲は機能する。ではその過程・方法とは何か。

再び安直な方法にはご用心

と言うと「時間ってないから、それって『要点集』的な何かジャネ?!」との考えも散見される。モチベ十分でも時間が厳しい中、タイパ優先の時流にあってそう考えるのは自然なこと。しかし、そうする事は貴方に最適でないでないのは再三ご指摘した通り。それが貴方に固有のデシラ解消に資する「要点集」と言えないからだ。

その訳もご案内の通り。だが大事なので繰り返す。合格を目指す貴方が取り組むべきことは、貴方に特有のデシラ(本試験で頻出でその解法を知らない項目、過去問)を徹底的に解消、潰す勉強。こうすることで不合格を招来する不得意科目と得意科目も合わせた総点の合格基準をクリアできるようになる為だから。

勿論、「私に特有のデシラを克服できたら悩まないよ」との悲歎があるだろう。そうであれば、それを克服する方法は、資格試験が過去問の組み合わせでその8割前後を出題する傾向からして、貴方独特のデシラに関する過去問の解法を確実に例えば石造の構造物的な堅牢さをもって憶える学習に存するはずだ。

但し、今回の方法はそのデシラの中でも、2回や3回と繰り返しデシラの過去問を解いてその解法を体得できたはずにも拘わらず、4回目や5回目の解答するにあたって誤答をしてしまう。言わば「超デシラ」に適用するのが、有限な時間に於いて効率的に勉強する為に得策である。では、その方法をご提示しよう。

結 論

それは段階的な拡張学習法だ。段階的とは、用語、それを含んだ要点の箇条書き、それを理路に沿って整理した論理(回答解説)へと言葉・思考の規模を一段一段と広げる様子。その拡張される段階に伴って、想起の広さや深さをステップバイステップで想起する。拡張は一気にこれをしない。それを前述の通り段階的に行う。

その目的は段階的な学習をタイパが悪いとして、例えば回答解説を一足飛びに理解し記憶する方法が学習者にもたらす混乱と苦痛、結果的に憶えるべき要点が未習得となる陥穽の回避。加えて、人脳が取り組めば学べる細分化した対象に対して確実で深く学習を行えるこれが有する特質の活用だ。

これの対象は飽くまで前述した貴方に特有の残存する超デシラだ。決して全てのデシラにこの方法を決して適用しない。例えばそれは以前にデシラでも過去問を繰りかえして解くことで大方それを克服した頻出の過去問だ。デシラでなくデシルに転じたのだから除く。そのデシラをピンポイントで各個に撃破するのが当該の方法だ。

その方法は回答解説の学習に於いて次のように進める。
1.回答解説を読解する
2.読解の効果検証として重要な用語を書き出す
3.その用語を使って解法の要点を箇条書きにする
4.その箇条書きを解法の筋道に沿った解法として文章化する

段階的な拡張学習法のステップ

1.回答解説を読解する:これは「繰り返し読むのが勉強」と二度や三度と繰りかえし読まない。そうしても決して理解や記憶の面で効果を期待できない事実を海外の研究が明らかにした。そうするのでなく、一度の読解でその内容を理解し、記憶するすることを目的に読解に取り組む。これの効果検証を次で行う。

上記に「二度や三度と読まきゃでしょ」との反論は大いに汲むところがあるが敢えてそうしない。この学習法の対象は超デシラだった。数回これに誤答しその度に回答解説を読み理解し記憶したはずだが、再び誤答したデシラの過去問の回答解説だ。よって次の段階へ速やかに進み異なる手段でこのデシラを解消する。

以下で書き出す行為を方法の中核にした。確かに書く学習法はこれの効果に疑問が呈される。しかし書き出しは前述した超デシラの原因を明確に認知する為に発して間もなく消える音声にするよりも、書き出しで問題を明確に目視できる。己の不知の知を明瞭に得る為に視覚や触覚を通すことも有用であるからだ。

手を動かし想起の可否を明確に確認する

2.読解の効果検証として重要な用語を書き出す:これは上記の様に1の効果検証として、まず用語の書き出しから始める。白紙にこの左3分の1程に縦線を1本書き入れる。その線の左に回答解説で読み憶えたはずの用語を書く。線を挟んでその右に用語の意味を書き出す。つまり用語の意味を想起する。回答解説で答え合わせをする。

2-1.勿論、その意味を書けない、書いても間違の用語は回答解説や用語解説集を調べてこれの意味を憶える。この再学習の検証として先ほど意味を書き出せなかった用語の空欄をその意味を想起して書き込む。回答解説や用語集からその意味を転記ぜず、全ての用語を想起・書き出せるできるまで繰りかえす。

2-2.2-1で用語の全てを段階的に想起できるようになったら、その用語全てを新しい白紙で同様、「用語|意味」として書き出す。書き出しができなかった用語はこれを2-1と同様にして1つ1つ覚え直す。付記するが、ここまでのステップは例えば資格試験について回る法文の用語を暗記する勉強にも適用できる。

暗記した用語を使って解法の要点を箇条書きにする

これが3.での実践だった。目的は学習を単に用語暗記に終わらせず、単語が文章の中でこそ真にその意味を有する事実から、単語の理解と記憶とをこれを含んだ箇条書きをすることで検証すること。この事は、「英単語の意味は例文で憶える」とする学習法の目的と一致する。単語の意味は文脈にあって有意であるからだ。

この段階も全ての用語に関してこれを含む要点の全てを箇条書きができるまで、回答解説の読み直し、それから派生した用語の書き出し、これらを確認する。勿論、回答解説の要点や憶えた用語のリストを書き写すのでなくて、それを想起して当然に2.でも暗記した用語を交えて箇条書きとして再現する。

箇条書きを解法の筋道に沿った解法として文章化する

これが4.の最終段階だった。これも書き写すのでなくて、「想起」して白紙に書き出す。回答解説の一言一句を正しく想起することは目的にしない。自分なりの言い回しで、解法の理路を再現できるか否かを検証することがこの段階の目的だ。その理路は正答に至る事実・事例とこれの根拠、論拠を明示したもの。

過去問の正しい解法にしろ正しい選択肢にしろ、いずれも答えるべき課題として問題が提示する事実(数値や状況)とこれが提示された根拠、そしてその根拠を評価する論拠を検討することで、結論の候補して提示された選択肢を正しく選べる。よって、この段階で自らの論理を構成する能力を検証する訳だ。

段階的な繰り返しは学習の根幹

以上、1から4として段階的な拡張学習法をご案内した。どうだろうか。確かに「それって超面倒くない?」と異論があるのは容易に想定できる。ジリジリと段階的に進むのだから。しかし、面倒だからこそ効果テキメンだ。理解できない。記憶できない。この原因は頭の悪さでない。それらの段階で用語や要点が欠落したからだ。

トラックも通れる石材をアーチ状に組み合わせた眼鏡橋はこれを構築する特に弓形に並べた石材の1つ1つがこれを機能させる。だが、その1つが欠けることがアーチ橋の機能を危うくする。この様子は試験勉強のメタファーでもある。アーチをなす各個の石材は用語や要点それらが織りなす理路と置き換えられるからだ。

超デシラ対象の段階的な拡張学習法は例えば石造の眼鏡橋が1つ1つ石材を積み上げて基礎を作り、アーチを作り、最後にこれの全体を整えるように進む工程と酷似する。どれ1つとして疎かにできない。だからと言って「効果的そうだけど、まだ分かんないから他をあたろう」とするのは余りお勧めいたしません。

その行為は往々にして合格を目指す道程に於いて最も貴重な時間と言う石橋を叩いて壊す事になりかねないと言える事だからです。

段階的な拡張学習法でも健闘を祈る。
GoodLuck!