NLP王子は悪物を退治する

皆さん、日常的な習慣ってどうでしょうか。
それはお決まりの飲んだり食べたり、あるモノを使ったりする行為。
適度であれば毎日に楽しみや潤いそして利便性をもたらして実に良いもの。

ウエストがゆるい服を着る女性のイラスト(ダイエット後)
いろいろな表情のパソコンを使う人のイラスト(男性)

一方それは時に飲み過ぎたり食べ過ぎたり使い過ぎたりで少し考えもの。加えて今までとは違う自分を目指し始めるとその程度次第で頭が極めて痛い。例えばスリムな体型やスキルアップ、資格試験の合格を目指し始めるまたはそれらにもう取り組んでいる貴方からして、それはどうでしょうか。

悪習慣とは

煙草を吸っている人のイラスト

実際、間食や食後の甘味はダイエットに大敵。食事や会話を楽しませるお酒はお金や時間を有効に使いたいなら難敵。ある人の食後に欠かせない一服の煙草は長期的に健康の宿敵。交友に不可欠なスマホはSNS、ゲームや動画鑑賞で気づかぬ間に1日の中で数時間を使わせ、意欲や集中力など貴重な心的資源に枯渇も招く強敵。以上の敵軍を認知したらそれらが悪者的習慣つまり悪習慣と解って眉をひそめなくなるでしょう。

それって貴方としてはどうでしょうか。
「スマホの使い過ぎも悪習慣なの」と違和感を覚えましたか。

著名なインフルエンサー、数百万人の登録者がある海外の情報発信者たちは例えば自己実現に有用と評される意欲や集中力を一定期間に維持するモンクモード(僧侶的な生活様式)で飲酒や喫煙を断つ重要性を強調します。スマホの使用はこれの通知音を気にしただけで集中力の回復に20分以上の時間を要することや、就眠前にチョット弄っただけでも睡眠の質を低下させるなどから必要最小限に止めよと併せて指南します。

悪習慣の解消法とは

仮に現在と異なる望ましい自分になりたいなら、その敵・悪習慣を解消することはどうしたらできるでしょうか。それがNLPの取りそろえる技法の中でも最強のスィッシュパターン。これは一種のイメージトレーニングと言っても運動選手のように毎日行う必要はない。準備としての情報収集に10分程度、本番のイメトレとしては数十秒の上手くいけば1回で終わる心理技法です。

実は私、以前に新しく本を書いたり始めてのピアノを弾き覚えたりする際に、「飲んでいるときに飲み足りず飲み終わった時に飲み過ぎる」悪習慣の飲酒をスィッシュパターンでスッパリ止められました。その結果、2冊目の出版ができました。断酒ができるとやる気や集中力も保てるようになれましたから、既に2年間も盆正月の休みもなく毎日ピアノを練習できています。

スィッシュパターンの進め方

それは次の段階で行います。
1.対象の背景を特定
2.合図けの心像を確認
3.成果の心像を創作
4.スィッシュ
5.試験
以下に順を追って説明しましょう。
参考文献:Richard Bandler. Using Your Brain for a CHANGR(p134_135)

対象の背景を特定

このパターンを適用したい場面を明確にします。解消したい行動が始まるのは何処でしょうか。その行動、例えば飲酒や喫煙または過剰なスマホ弄りなどを始めるのは何時でしょうか。

今の飲酒や喫煙、スマホ依存とは違う行動や反応をしたいと思うのはどのようなことをしている時でしょうか。例えば、缶ビールや箱入り煙草あるいはスマホに手を伸ばすなどした時かも知れません。

合図イメージを確認

その時、その場を振り返ってみた今、貴方は心の中で何を視ましたか。貴方の悪習慣を始める直前に、その場面で貴方が自身の目から見た対象のイメージを特定します。「それって知らぬ間に起こるんだけど」と思うでしょうが、実際はその行動がどのように始まるのかを心の中に思い浮かべられます。そのイメージがあるからこそ悪習慣が自動操縦的に始まるのですから。(右はその一例)

そうして確認できた心に浮かぶ絵は、貴方が解消できるに超したことはない悪習慣の始まりを示す前兆なのだから、何らかの不快感を覚えるでしょう。「嫌だ、これで始めているの」とそれが不快に思えるほど合図イメージとしてこのパターンを成功裏に進める為に有用です。次に進む前に、この絵は心の片隅にピン留めしておきましょう。

成果イメージを創作

もし悪習慣を解消できて、貴方が望んでいた変化をすでに達成していたら、 あなた自身は自撮りの魅力的な画像でどう見えるでしょうか。いま見はじめた自身を表す心の絵をそれに適するように調整します。本当に魅力的な絵ができるまでこのイメージの明るさ・色合い・大きさなどの見え方を調整します。見えている貴方自身に強く惹きつけられるイメージを創ります。(右はその一例)

このイメージを創り調整する時、貴方がそれに強く惹きつけられることを、創っている自身が思わずほくそ笑んだりワクワクしたりするかどうかで確認します。「うーんイマイチ」と仮に感じるのならば、それは成果イメージとして役不足。色彩や明度などをもう少し工夫すれば、イケてる貴方自身の成果イメージ(自撮り・客観的な視点から写した画像)は素敵になるでしょう。

スィッシュ

合図イメージと成果イメージ、これら2画像を心のスクリーンで以下ステップに沿ってスウィッシュ(シューッと風を切るような動き)にします。

A.悪習慣が始まる合図の絵を大きく明るくして正面に見始めます
B.成果の絵を右下隅に小さくて暗くしておきます
C.「シュー」や「スィッシュ」と言いながら次の2つを並行して行う
・小さく暗いB成果イメージは大きく明るくする
 ・そうしてA合図イメージを覆い隠ます
・A合図イメージはそう言うと同じくらいの速さで薄暗く小さくします
 ・そうしてB成果イメージに隠れるようにします
D.最後に画面を真っ白にするか目を開けるかをします

AからDまでを1セットで行います。そのセットを合計で5セット繰り返します。セットを進める毎に速く変化させるとより効果的です。ご注意、必ずDで終わることがこのパターを機能させる為に極めて大切です。その手順は説明でチョット難しそうですが、「百聞は一見に如かず」ですから下の動画(私が断酒をする際に行った下のスィッシュ動画)を参考にされると、これのやり方がよく見えてくる事でしょう。

試験(aまたはb)

a.合図イメージを思い浮かべる
するとどうなりますか。もしスウィッシュが機能していればこれは難しいでしょう。そのイメージはそのイメージは消え去り、成果イメージに取って代わられるはずです。つまり悪習慣を解消したなりたい自分自身のイメージに取って代わられます。このパターンは完了です。仮にそうならないなら戻ってスイッシュをしましょう。

b.行動テストをする
合図イメージが例えばチョコや煙草またはスマホに指先を伸ばすような自分の行動を表すならば、それを自身にやらせ始めます。その身振りが途中で止まるならばこのパターは貴方に機能しています。その身振りが進むようならば戻ってスイッシュをしましょう。

技術解説

スィッシュパターンは次に記すNLPの要素に立脚します。

・合図イメージの確認は視点がアソシエイト
・成果イメージの創作は視点がディソシエイト
・スィッシュは並行処理のサブモダリティ転換とアンカリング
 ・サブモダリティ転換は色彩や明度など感覚的な副要素を変える操作
 ・アンカリングは合図イメージの変化を刺激、成果イメージの変化を反応とする

以上の様な要素を組み合わせて、脳に新しい方向性を生成するスィッシュパターンはNLP技法群の中で王子様的に強力な技法です。以上から、「NLPを幕の内弁当的に体験できるテクって何ですか」と仮に問われたら「スィッシュパターン」と私は即答するでしょう。スィッシュパターンを実践してみると、悪習慣の解消法と同時にNLPの神髄に触れることができます。